母が「年金額は月々13万円で足りる」と言っていますが、老後資金にしては少ないですよね?

月々13万円の年金で足りないことが発覚した場合は?

月々13万円のお金で足りると本人が言っていたものの、老後の生活について想定してみると、もっと多くのお金が必要だということが発覚、かといって老後資金はほかにまとまったものがない、というときも焦る必要はありません。

 

年金には、繰下げ受給という制度があります。繰下げ受給は、65歳以降75歳までの間で年金の受給開始時期を遅らせることで、1月当たり0.7%増額された年金を受け取れる制度です。

 

仮に65歳から70歳までの5年間、受給開始時期を遅らせると、42%増額された年金を受け取れます。つまり、月々13万円の年金が18万4600円にまで増額されるということになります。

 

その間はパートなど何らかの手段で就労できれば、年金を繰り下げている間も、年金に頼らず生活を維持できます。そう多くはありませんが、近年は高齢者を正社員として受け入れている会社も出てきています。

 

正社員ではなくとも、パートやシルバー人材として積極的に高齢者を受け入れている会社もあり、就労することは十分現実的な方法になるでしょう。

 

老後資金は年金額だけではなく総合的に考えることが大切

年金額だけで考えてみると、月々13万円という金額は、やや老後資金としては少ない金額であると考えられます。とはいえ、ライフスタイルや他の老後資金の準備次第では、月々13万円の年金で十分事足りるという可能性もあります。

 

老後資金は年金の支給額だけで判断せず、貯金など他の資産についても考慮した上で、考えていくことが大切でしょう。そうすることで、年金額が月々13万円でも老後の生活を送っていける可能性もあります。

 

出典

厚生労働省 令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況

総務省 家計調査報告(家計収支編)2022年(令和4年)平均結果の概要

 

執筆者:柘植輝

行政書士

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