グランメゾン、ビストロなどフランス料理店の種類を世界一のメートル・ドテルが解説。日常から記念日までフレンチをもっと身近に

グランメゾン、ビストロなどフランス料理店の種類を世界一のメートル・ドテルが解説。日常から記念日までフレンチをもっと身近に

誕生日・記念日のディナーやいつもの食事会など様々なシーンで人気のフレンチだけど、漠然とお店を探すと選びにくさを感じることも。実は、お店の特徴によってグランメゾン、レストラン、ビストロなどと呼び名が分かれており、利用シーンにおすすめなお店の目安があるのだとか。世界一のメートル・ドテル(レストランサービスマン)の宮崎辰さんがその違いを伝授。これまで以上にフレンチの世界を気軽に楽しもう!

グランメゾン:フレンチの最高峰。人生を彩る特別な日に訪れたいレストラン

写真:トゥールダルジャン 東京/ホテルニューオータニ(東京都・赤坂見附)

「グランメゾン」は日本で生まれた造語で、直訳すると“大きな家”。定義はあいまいながら、フレンチレストランの中でも料理や空間、サービスなど、すべてにおいて最上級のおもてなしを提供する店を指すことが多い。
ドレスコードがあり、男性はジャケットを着用していない場合は入店を断られることも。

「僕が考えるグランメゾンとは、大きな邸宅のように佇まいに緊張感があり、入口から客席までのアプローチが長いこと。また、シェフ、レセプショニスト(受付)、メートル・ドテル(サービス)、ソムリエなど、それぞれの業務が明確に分かれていることも特徴です。
グランメゾンならではの魅力は、ベテランスタッフによる温かなサービスと、エンターテイメント性の高い演出。お料理やデザートを目の前で切り分けたり、炎の演出をしたり、ワゴンサービスなど、さまざまに趣向を凝らしてお客様を楽しませてくれます。節目となる誕生日やプロポーズなど、大切な1日を過ごす場としておすすめです」(宮崎さん)

代表的なグランメゾン

ガストロノミー “ジョエル・ロブション”(東京都・恵比寿)
トゥールダルジャン 東京/ホテルニューオータニ(東京都・赤坂見附)
Les Saisons(レ セゾン)/帝国ホテル(東京都・日比谷)
ル・ノルマンディ /ホテルニューグランド(神奈川県・元町・中華街)
など

レストラン:特別なデートや記念日に。上質な料理とサービスでおもてなし

写真:フランス料理 エステール/パレスホテル東京(東京都/大手町)

本来、レストランとは食事を提供する店の総称で、ラテン語で「回復する」意味の「restauro」に由来。日本では“ビストロよりも高級なフレンチ料理店”としてとらえられることが多いよう。
グランメゾンよりもやや規模が小さいものの、上質なサービスや料理を提供。ほとんどの店では「軽装は不可」、「スマートカジュアル」などのドレスコードを設けている。

「グランメゾン同様に、落ち着いた空間で、見た目にも華やかなフランス料理が味わえるのがレストランです。多くのレストランでは『日本の四季や食材を活かす』など、明確なコンセプトを掲げ、その店のシェフにしか作ることができない個性豊かなお料理や、料理に合わせたワインを揃えておもてなしをしています。パートナーとの誕生日や記念日の食事にもぴったりです」(宮崎さん)

代表的なレストラン

ナベノイズム(東京都・浅草)
フランス料理 エステール/パレスホテル東京(東京都・大手町)
ラ・ロシェル山王(東京都・溜池山王)
Q.E.D.CLUB(キュー・イー・ディー クラブ)(東京都・恵比寿)
Alte Liebe(アルテリーベ)(神奈川県・日本大通り)
など

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