大手企業のサラリーマンより、ベンチャー企業の社長の方がもうかるって本当ですか?平均年収を教えてください!

自分の実力や可能性を試すチャンスとして、大手企業に就職するのではなく、ベンチャー企業を立ち上げたいと考える人もいるのではないでしょうか。ただ、生活していくためには安定した収入を得ることも考えなければなりません。本記事では、大手企業のサラリーマンとベンチャー企業の社長、それぞれの収入を解説します。

ベンチャー企業の社長でも成功し事業が軌道に乗るまでは、ほとんどが年収500万円以下

厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」によると、日本の平均月収は31万1800円でした。単純計算すると、平均年収は374万1600円です。

 

・大企業の平均年収

同調査の結果、大企業の平均月収は34万8300円(年収417万9600円)でした。全国平均よりも、年収が43万8000円多いことがわかります。年齢別に見ると、最も収入が多いのが55~59歳の42万7000円(年収512万4000円)です。全体でいえば大企業で働いている際に得る年収は日本の平均年収を超えているため、決して低い収入ではありません。

 

・ベンチャー企業の社長の年収

ベンチャー企業の社長といえば、裕福な印象がある人もいるのではないでしょうか。確かに、事業を成功させて裕福な生活を送っている社長もいます。年収が2000万円前後を超えるケースもありますが、こちらの金額は事業が成功していたり、会社を立ち上げてから長かったりするケースがほとんどといわれています。

 

会社を立ち上げてから間もない、まだ事業が成功する前の段階ではどちらかといえば、大企業の平均年収に近いです。前述したように、大企業の平均年収は約418万円であるため、その前後ほどの年収を得ていると考えられます。

 

・ベンチャー企業の社長として成功するまでは複数の仕事をしているケースもある

事業を成功させられるかどうかの要因には自身の実力や運、事業環境など、さまざまなものが重なっています。ベンチャー企業の社長のなかでも、特に事業の成功度が高い社長の年収は2000万円をはるかに超え、年収が億に達しているケースもあります。

 

つまり、ベンチャー企業の社長は成功できれば、いわゆる「セレブ」になれる可能性があるといえるでしょう。注意点として、事業を立ち上げてすぐに成功できるとは限らないことが挙げられます。

 

事業が軌道にのるまではメインの仕事以外にアルバイトをしている人も少なくありません。従業員がいる場合はその給料を支払う必要があり、ある程度の収入を得ていたとしても生活に余裕があるとはいえない状態です。そのため、安易にベンチャー企業を立ち上げるよりも、企業に就職して経験や知識を増やし、貯金などもしたうえで挑戦するほうが成功の可能性は高まるでしょう。

 

ベンチャー企業の成功を得るまでは大企業の年収とほぼ変わらない

確かに、ベンチャー企業の社長は成功すれば高収入が得られる職業です。なかには、億単位の年収を得る人もいます。ただ、そういった人は一部であり、成功するまで最低でも数年はかかる場合が多いのです。そのため、いきなりベンチャー企業を立ち上げるより、まずは企業で経験と知識、貯金などを殖やしてから挑戦するほうが無難といえるでしょう。

 

出典

厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査の概況 P6、P9

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

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