老後にゆとりある生活を送るには、早いうちから老後資金の準備を始めることが大切です。特に貯金は、期間が長いほど多くのお金を貯められます。
今回は、年代別の平均預貯金額や金融資産保有額などをご紹介します。同じ世代がいくら貯蓄しているのかを把握しながら、自分たちはいくらお金が必要なのかを考えてみましょう。
年代別の平均預貯金額
今回は、単身世帯と二人以上世帯に分けて、年代別平均預貯金額を見てみましょう。
なお、預貯金は金融資産のうちの一つとされており、ほかの投資信託や株式といった金融商品を含む資産をまとめて「金融資産保有額」としてデータが発表されています。ここでは、平均預貯金額とあわせて、金融資産保有額の平均値・中央値もまとめました。
表1
※金融資産を保有していない世帯を含む
※金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯/二人以上世帯調査](令和4年)」を基に筆者作成
どちらの世帯も、金融資産保有額は年齢が上がるにつれて金額が多くなっていますが、預貯金額は60代をピークに70代は減少が見られます。これは、60代で定年を迎え収入がなくなった、もしくは減ったことにより貯蓄から生活費をまかなっていることが考えられます。
さらに60代では、退職金がもらえることも預貯金額がピークに達する原因の一つでしょう。
また、全体的に二人以上世帯の方が、金融資産保有額と預貯金額が多いことが分かります。家族が増えた分、老後資金だけでなく、子どもの教育費やマイホーム購入費などのために計画的に貯蓄しているのかもしれません。
貯蓄を始めるベストなタイミング
貯蓄は、なるべく早く始めることがポイントです。早くから始めれば、毎月少額でも貯金でき、お金が貯まっていきます。
ライフイベントに応じて、お金を貯めやすいタイミングがいくつかあります。以下のタイミングを意識してみましょう。
●独身時代
●共働き時代(結婚して子どもが生まれる前)
●子どもが高校・大学に進学するまでの間
●子どもが独立したあと
結婚して子どもが生まれると、子育て費用や教育費がかかります。
しかし子どもが高校や大学に進学する前までは比較的大きな出費は少なく、貯め時といえるでしょう。教育費が多くかかる時期は思うように貯蓄できないかもしれませんが、子どもが独立したあとに再び貯蓄を始めるタイミングがやってきます。
計画的に貯蓄するには、上記のタイミングに合わせてしっかりとお金を貯めることが大切です。
配信: ファイナンシャルフィールド