複数の口座を持つメリットって何ですか?お金の管理が面倒になるだけではないのでしょうか。

日本には多くの金融機関があって、異なる金融機関に口座を持つことも可能です。お金についての情報を集めていると、しばしば「複数の口座を持った方がよい」という意見を見聞きする人もいるでしょう。
 
一方で、「お金の管理が面倒になるだけなのでは」と感じる人も少なくありません。今回は、複数の銀行口座を持つメリットについて紹介します。

複数の銀行口座を持つメリット

複数の銀行口座を持つことによるメリットはいくつか考えられます。そのうち、代表的なメリットを紹介します。

 

・お金を目的ごとに分けられる

複数の銀行口座を持っていると、それぞれの口座をお金の使途ごとに使い分けられる点は1つのメリットです。例えば、1つの口座は生活費専用とし、もう1つは貯蓄用とするなどです。給与が入った段階で生活費に必要な分以外を貯蓄用口座へと移してしまえば、無駄遣いの抑制につながりやすくなります。

 

子どものいる家庭では教育資金用の口座を設けたり、旅行資金用の口座を開設したりするケースもあるでしょう。お金の計画的な使用へとつながるため、こまめな性格の人にとっては、むしろお金の管理がしやすくなるメリットがあります。

 

・システムトラブルや破綻の際のリスクを分散できる

特定の銀行でシステムトラブルが発生し、一時的に預貯金が引き出せなくなったり、振り込めなくなったりする事態も起こりえます。

 

そのような際に、複数の口座を持っていれば、必要なお金の引き出しや送金などが可能です。銀行が破綻した際には、普通預金などは1000万円と利息までしか保証されません。

 

いわゆる、預金保険制度です。預金が1000万円以上ある場合には、複数の口座に分けて預けておくだけで、破綻の際のリスクを分散できます。

 

・手数料の節約が可能

手持ちの口座とは異なる金融機関の口座に振り込みをする際には、手数料がかかるケースが大半です。複数の口座を持っておくと、相手と同じ金融機関から振り込みができる可能性が高まります。同じ金融機関同士のやり取りであれば、その際の手数料が安くなったり無料になったりするため、節約につながるでしょう。

 

振り込んでもらう場合も同様です。報酬の支払いなどでは、金融機関によって手数料を相手が負担するケースとこちら側が負担するケースに分けられます。複数の口座を持っていれば手数料が無料の、もしくは、より安い口座の指定が可能です。

 

資産額や性格などの考慮が必要

複数の口座を持つことにはメリットがある一方で、デメリットも考えられます。口座間のお金の移動に手数料がかかる点や、管理が必要な口座が増える点などです。

 

所有キャッシュカードが増えたり、IDやパスワードの設定や管理をしなければならなかったりする点に、煩雑さを感じる人もいるでしょう。そのため、明確な目的もなくむやみに口座を開設するのは避けたいところです。

 

複数の口座を持つメリットをどれだけ得られるかは、資産額や性格などによって異なります。資産額が多かったり、口座にあるお金をつい使ってしまったりする人は、複数の口座を持つメリットが大きくなるでしょう。

 

煩雑なことが苦手な人や口座を介したお金のやり取りが少ない人などは、複数の口座を開設するメリットは少ないでしょう。

 

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