「エアコン」+「加湿器」は電気代がヤバいって本当? 8時間の電気代を試算

冬場は、ただでさえ空気が乾燥しているため、エアコンで温風を出し続けるとさらに部屋が乾燥してしまいます。乾燥対策には、加湿器が効果的です。エアコンと加湿器を併用すると、適切な湿度を保(たも)てるだけでなく体感温度を保つことも期待できます。しかし、エアコンと加湿器を併用した場合はどれくらいの電気代がかかるのでしょうか。
 
本記事では、両機器を8時間併用した場合の電気代の試算結果とエアコンの電気代の節約方法を紹介します。

エアコンを使用すると室内が乾燥するのはなぜか?

エアコンによる暖房が原因の乾燥は、空気と水分の関係によって引き起こされています。空気に含まれる水分量(飽和水蒸気量)を変化させるのは、温度です。温度が高くなれば、空気はより多くの水分を含むことができます。そのため、室内の乾燥を抑制するためには、温度が上がった分だけ水分量を増やすことが必要です。

 

しかし、一般的なエアコンには加湿機能がついていないため、空気に奪われた水分を補充できません。その結果、湿度が下がって室内が乾燥してしまうのです。

 

エアコンと加湿器を併用した場合の電気代

エアコンによる暖房で乾燥した室内の湿度を上げるためには、加湿器との併用が効果的です。そこで、エアコンと加湿器を8時間併用した場合の電気代を算出してみました。なお、計算に用いるエアコンは大手メーカーが販売している8畳タイプ(2024年モデル)で、加湿器は中小容量タイプ(2023年モデル)です。

 

・エアコンの電気代

電気代は、「1時間あたりの消費電力(kWh)×使用時間×目安単価(円/kWh)」という算式で算出できます。当該エアコンの消費電力(kW)は約470Wのため、まずは1時間あたりの消費電力(kWh)を計算します。

 

2023年12月時点の目安単価は31円(全国家庭電気製品公正取引協議会)のため、1時間あたりの消費電力(kWh)は、約14.57円(0.47×31円)です。そのため、8時間あたりの電気代は約116.56円(14.57円×8時間)となります。1ヶ月(30日間)あたりでは、約3496.8円かかる計算です。

 

・加湿器の電気代

当該加湿器の消費電力は6W(中モード)のため、1時間あたりの消費電力(kWh)は0.186円(0.006×31円)です。そのため、8時間あたりの電気代は1.488円(0.186×8時間)、1ヶ月あたりは約44.64円となります。

 

つまり、エアコンと加湿器を併用した場合は、8時間で約118円、1ヶ月あたり約3541.44円です。大半は、エアコンの電気代が占めるため、加湿器を併用したからといって電気代が跳ね上がるという可能性は低いでしょう。

 

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