国民年金保険料の未納期間がある場合、65歳からの老齢基礎年金は満額受け取れません。未納分をカバーして、受け取る年金見込み額をなるべく増やすにはどのような方法があるのでしょうか。本記事で、試算をまじえて解説します。
老齢基礎年金を満額受け取るために必要な納付期間は?
国民年金加入可能期間は20歳から60歳までの40年間で、国民年金保険料を40年間支払った人が65歳から受け取れる老齢基礎年金(満額)は令和5年度で「年間79万5000円」です。
年金を満額に近づけるための方法は?
60歳になった時点で年金保険料納付済み期間が40年に満たなかった場合には老齢基礎年金は満額受け取れませんが、対策方法があります。老齢基礎年金を満額に近づける方法として60歳から国民年金に加入する「任意加入」制度があり、年金保険料を納めて満額に近づけることができます。
<試算例>
(1)国民年金の納付期間が36年(未納期間が4年)での老齢基礎年金見込み額(年額)
老齢基礎年金満額79万5000円×加入期間36年×12月÷480=71万5500円
(2)4年間、任意加入した場合の老齢基礎年金の増加見込み額
※4年間の納付金額:令和5年度の国民年金保険料月額1万6520円×48月=79万2960円
79万5000円×48月÷480=増加見込み額7万9500円
基礎年金見込み額71万5500円+任意加入増加見込み額7万9500円=79万5000円
この制度のデメリットは、厚生年金保険や共済組合などに加入している人は利用できないことです。
配信: ファイナンシャルフィールド