自動車保険料の値上げ! 型式別料率クラスが原因になることがあるって本当?

自動車保険の見積書に目を通した時に、「無事故割引の等級が上がっている(例えば8級から9級へ)のに、むしろ保険料は上がっている」という経験をお持ちの方が、いらっしゃるのではないでしょうか。
 
等級が上がれば保険料が安くなるはずの自動車保険で、どうしてそのようなことが起こるのでしょうか。考えられる理由は、年齢や運転免許証の色(ゴールド免許割引の有無)、走行距離、車の使用目的(日常レジャー・通勤通学・仕事)などがあります。
 
しかし、これらの理由以外で保険料が上がっているとしたらどういった理由があるのでしょうか。詳しく見てみましょう。

その値上げ、型式別料率クラスが原因かも?

自動車保険の保険料を決める要素の一つに、型式別料率クラスというものがあります。これは自動車の型式ごとに、定められた事故実績に基づいた保険料の割増引率のことです。型式は車検証に載っていますので確認してみましょう。

 

自動車保険を車両保険・人身傷害(人身傷害保険や搭乗者傷害保険など)・対人賠償・対物賠償の4つに分け、車の型式ごとに4つの項目それぞれに1~17の区分けをします。自家用乗用車(車検証の普通車・小型車)の場合は17クラスに分け、最もリスクが低いのが1、最もリスクが高いのが17と、数字で現わされます。

 

料率クラスが1クラス上がると保険料は約10%上がります。また、最もリスクの低いクラスと高いクラスとで、保険料は約4.3倍の較差があります。なお、軽自動車の場合には3クラスに分けられていて、最もリスクの低いクラスと高いクラスとで、保険料の較差は約1.2倍です。

 

型式別料率クラスは、どのように動くのか?

まず「型式別料率クラスがいつ決まるのか?」です。毎年1月1日に型式別料率クラスが決まり、それ以降に保険始期日(保険契約が始まる日)を迎える契約から反映していきます。

 

型式別料率クラスは先述のとおり、1クラス動けば保険料が約10%変わってきます。では、そのクラスは、どのように変化するのでしょうか?

 

平均の損害率とその型式の損害率とが見合っていれば、型式別料率クラスに変化はありませんが、もし型式のリスクとクラスが釣り合っていなければクラスは変化します。

 

平均損害率よりもその型式の損害率が一定以上高ければ料率クラスが1つまたは2つ高くなり、一定以上低ければ料率クラスが1つまたは2つ低くなることもあります。

 

なお、発売から3年を経過した型式については、-3や-4と型式が動くこともあります。また新しく発売された型式は、排気量や新車価格、発売年月を基に型式別料率クラスを決めていますが、新しく発売されたのが軽自動車の場合には型式別料率クラスは2から始まります。

 

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