「男性乳がんのステージ分類」はご存知ですか?検査・治療法も解説!【医師監修】

「男性乳がんのステージ分類」はご存知ですか?検査・治療法も解説!【医師監修】

男性乳がんにはどのようなステージがあるか知っていますか?本記事では、男性の乳がんのステージについて、下記内容を中心に解説していきます。

・男性の乳がんとは

・男性乳がんのステージ

・男性乳がんのステージ別の治療法

男性の乳がんのステージについて知るためにも参考にしてください。ぜひ最後までお読みください。

監修医師:
甲斐沼 孟(TOTO関西支社健康管理室産業医)

大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。2023年、TOTO関西支社健康管理室産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

男性の乳がんとは?

男性の乳がんは、比較的まれな疾患であり、乳がん全体の約1%を占めるとされています。生涯を通じて、男性のおよそ1000人に1人が乳がんに罹患するというデータがあります。これは、女性の乳がんの発生率と比較してかなり低い割合です。女性の場合、生涯を通じて約8人に1人が乳がんに罹患するといわれています。男性の乳がんは、あらゆる年齢の男性に発生する可能性がありますが、特に多く見られるのは60〜70代の年代であり、診断された時点ですでに進行している場合が多いとされています。その理由は、男性における乳がんへの認識の低さや、乳がんが女性に多い疾患という認識により、男性が乳がんの可能性を見落としやすいためかもしれません。

男性の乳がんの危険因子・要因

男性の乳がんには、いくつかの重要な危険因子や要因があります。以下の要因は、男性が乳がんを発症する可能性を高めることが知られています。

家族歴:乳がんになったことのある近親者がいる男性は、そうでない男性に比べて、乳がんを発症するリスクが2倍になります。このリスクは、性別に関わらず、一族に乳がんの既往歴がある場合に増加します。

放射線療法の経験:胸部や乳房に放射線療法を受けたことがある場合、乳がんの危険因子となることがあります。

体内の女性ホルモンの増加:何らかの理由で体内の女性ホルモンの量が多い場合(クラインフェルター症候群、肝硬変など)、乳がんのリスクを高めます。

遺伝的要因:特に、BRCA1およびBRCA2という遺伝子異常は、男性乳がんの危険因子として知られています。海外のデータによると、男性乳がんの0〜4%にBRCA1変異があり、4〜16%にBRCA2変異が見られることが示されています。

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