「口腔がんのセルフチェック法」はご存知ですか?検査・治療法も解説!【医師監修】

「口腔がんのセルフチェック法」はご存知ですか?検査・治療法も解説!【医師監修】

「口腔がん」とは、どのような疾患なのか、ご存知でしょうか。「がん」は早期発見が大切といわれていますが、どのように発見すればよいのでしょう。

口腔がんは口の中に症状が出るため、ほかのがんよりも変化がわかりやすい特徴があります。それゆえ、日々のセルフチェックをしておけば、すぐに気づけるかもしれません。

この記事では口腔がんを早期発見するためのセルフチェック方法を解説します。口腔がんの検査方法・治療法も併せて解説するため、ぜひ参考にしてください。

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監修歯科医師:
酒向 誠(酒向歯科口腔外科クリニック)

口腔がんとは?

口腔がんとは、口の中にできるがんの総称で、「舌がん」や「口腔底がん」など、細かく分類できます。
ここでは理解を深めるために、口腔がんの総称・細かい分類・症状などについて詳しく解説します。

頭頸部がんの一部で口腔内にできるがんの総称

口腔がんは口の中にできる、がんの総称ですが、頭頸部がんの一部ともいえます。頭頸部がんとは、鎖骨より上部に発生する脳と眼球の腫瘍を除いたがんのことです。
がんの発生部位により症状が異なります。例えば、舌がん(舌のがん)では「食べたものがしみる」「舌の痛み」などが挙げられます。
発生部位によって、自覚症状が出やすい部位と出にくい部位に分けられるため、小さな変化に気づくことが早期発見に繋がるといえるでしょう。

舌がん・口腔底(口底)がん・頬粘膜がんなどに細かく分類される

口腔がんは部位によって細かく分類されています。
部位として、舌・歯肉・頬粘膜・硬口蓋・口腔底・口唇などに分かれ、いずれの部位も初期症状は、口の中の異物感・硬いしこり・粘膜の色の変化などがあります。
がんが進行すると、出血や痛みなどの症状が出てきます。そうなる前に、日頃から口の中をセルフチェックをすることが大切です。
口腔がんは目視で確認できることから、早期発見しやすいがん、ともいえるのです。

口腔がんの早期発見のためのセルフチェック方法

口腔がんは日頃から口の中をチェックしておけば、少しの変化でも見逃すことなく、早期発見できるでしょう。
ここでは口腔がんを、早期発見するためのセルフチェック方法を5つ紹介します。
また、セルフチェックをするときは明るい場所で、大きめの鏡を使いましょう。

白い斑点や赤い斑点がある

舌・歯肉・頬粘膜などに白い斑点や赤い斑点があるか確認しましょう。ざらざらした白い斑点やつるっとした赤い斑点は、がん化する可能性が高いといわれているためです。
なお、白い斑点はこすってもとれず、赤い斑点は刺激痛を伴うことがあります。
口内炎でも似たような症状が出る場合があるため、口内炎だと決めつけないように注意しましょう。

治りにくい口内炎や出血しやすい傷がある

治りにくい口内炎や出血しやすい傷があれば、注意が必要です。
2週間以上、口内炎が続く場合は口腔がんの疑いがあります。
また、出血しやすい傷について、がんの血管は破れやすい特徴を持つため、出血を繰り返す場合はがん細胞が原因である可能性があります。

盛り上がったできものや硬くなった箇所がある

軽く指で触れて、盛り上がったできものや硬くなった箇所がないか確認しましょう。
口腔がんの初期症状に、口腔内の違和感やしこりがあるためです。何回か触れて、違和感がある箇所があれば、早めに専門の医師に相談しましょう。

顎の下や首のわきに腫れがある

顎の下や首のわきに腫れがあるか確認しましょう。口腔がんは進行すると、がんが転移(がん細胞がリンパや血液を介してほかの臓器や組織で増殖すること)する可能性があるためです。
転移するタイミングは、がんの進行具合によって個人差があるため、早期でも十分に考えられます。

食べたり飲んだりがスムーズに行えない

口腔がんが進行すると、食べたり飲んだりがスムーズに行えないことがあります。
がん細胞の影響で、舌や頬の動きが悪くなるためです。また、しびれや麻痺などの症状が出ることもあります。

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