「舌がんの原因」はご存知ですか?治療法や早期発見法も解説!【医師監修】

「舌がんの原因」はご存知ですか?治療法や早期発見法も解説!【医師監修】

舌がんの治療について

舌がんに限らずがんの治療においては、どのような治療を選択するかによって生活に大きな影響を与えることもあるため、治療方法を知ることは大切です。ここからは、舌がんで用いられる3つの治療方法を解説していきます。

手術

舌がん治療の中心は、手術によるがんの切除です。がんの進行度に応じて、主に次の3つの切除術から適切なものを選択します。

舌部分切除術

舌半側切除術

舌(亜)全摘出術

早期の舌がんで腫瘍が小さい場合は舌部分切除術を行います。腫瘍周辺のみの切除で済むため、食事や発音機能への影響が小さいのが特徴です。
舌がんが進行し腫瘍が大きくなっている場合は舌半側切除術を行います。この手術では舌根も含めて舌半分を切除しますが、腫瘍の位置や大きさによっては舌の可動部のみを切除する舌可動部半側切除術を採用することもあります。
さらにがんが進行して舌の半分以上に広がっている場合には、これらの手術では対応できません。
舌の半分以上を切除する舌亜全摘出術、もしくは舌のすべてを切除する舌全摘出術を行うことになるでしょう。
半分以上が切除された舌は舌の機能を維持するのが非常に難しい状態なので、再建手術を行うこともあります。
なお、舌がんからリンパ節へ転移するケースもあり、その場合は転移したリンパ節を周囲の組織ごと除去する頸部郭清術(けいぶかくせいじゅつ)が行われることもあります。

放射線療法

舌を温存できる舌がんの治療法が放射線療法です。
放射線療法には、針やワイヤーを用いてがん組織及び周辺組織に直接挿入し照射する組織内照射と、体の外から放射線を当てる外部照射の2種類があります。
外部照射は単体で腫瘍を制限するのが難しいため、組織内照射と組み合わせて行われます。
放射線療法による副作用は、味覚変化、疼痛、口腔内の乾燥などです。

薬物療法

手術でがんが取り切れなかったり、再発リスクが高かったりする場合には術後補助療法として、放射線療法と併せて薬物療法を行うことがあります。
薬物療法を行うことで入院期間を短縮できるケースもあります。
副作用として吐き気、嘔吐、全身の倦怠感、腎障害などが挙げられます。

舌がんを早期に発見する方法とは?

内臓にできるがんとは異なり、舌がんは目に見える場所にできるがんなので口腔内のセルフチェックを行うことで早期発見できる可能性があります。
歯磨きの時には口腔内全体と舌の状態を確認することを習慣にしてみましょう。白っぽいできものや硬いしこりがないか、赤くただれていないか、2週間経っても良くならない口内炎がないか、これらがチェックの目安です。
セルフチェックを行い、自分の舌と口腔内の状況を知るよう心がけることで異変に気付きやすくなります。
また、歯科医院で定期検診を受けることも大切です。定期的に検診を受けることで、歯の状態のみならず舌や口腔内全体の異変にもいち早く対応できるでしょう。

関連記事: