「肝臓がんを疑う顔色」はどんな色かご存知ですか?症状や治療法も解説!

「肝臓がんを疑う顔色」はどんな色かご存知ですか?症状や治療法も解説!

ほかの病気の可能性

進行した肝臓がん・肝機能障害の患者さんにみられる「黄疸」ですが、ほかの病気でも同じような症状がみられることはあるのでしょうか。
ここからは、前述の閉塞性黄疸の原因となる疾患を4つ紹介します。

胆道がん

肝臓の内部にある肝内胆管は、そのまま肝臓の外に延びて肝外胆管となり、十二指腸へとつながります。このような胆汁が通る管の総称が「胆道」です。
胆道にがんが発生すると、胆汁の通り道が狭くなり閉塞性黄疸になる場合があります。

膵がん

膵臓は胃の後ろ側にある臓器で、その一部は十二指腸に接しています。
この膵臓に発生するがんが「膵がん」です。
膵臓のうち、十二指腸に接している側を「膵頭部」と呼び、肝臓から延びた胆管は膵頭部の中を通って十二指腸につながっています。そのため、膵頭部にがんが発生すると付近を通っている胆管が圧迫されて閉塞性黄疸が起こる場合があるのです。

十二指腸乳頭部がん

胆道が十二指腸につながる開口部を「十二指腸乳頭部」といいます。この部分にできる十二指腸乳頭部がんも、胆管がんと同じく胆汁の流れが滞る原因の1つです。
胆道がんの中でも、肝外胆管・十二指腸乳頭部は腫瘍ができると閉塞性黄疸が出やすいとされています。

総胆管結石

総胆管結石は胆石の一種です。胆石とは、通常であれば胆汁の中に溶けているコレステロール・ビリルビンが溶けきらずに結晶化したものです。
胆石により胆管が詰まると閉塞性黄疸のほか上腹部の痛み・吐き気など強い症状が出ることがあります。

肝臓がんの治療方法

肝臓がんの治療法は、大きく分けて下記の4種類です。患者さんごとに、残存している肝機能・がんの広がり・がんの数・転移の有無などをもとに治療方針を決めていきます。

外科手術

穿刺局所療法

塞栓療法

薬物療法

放射線療法

外科手術には、肝切除・肝移植などがあります。一方、局所穿刺療法とは腹部から肝臓がんの病巣に針を刺して、ラジオ波での焼灼・エタノール注入・マイクロ波での凝固を行う治療法です。
また、塞栓療法では鼠径部などの太い動脈からカテーテルを入れます。カテーテルをがんの付近まで進めて、がんに栄養を送っている血管を塞栓することでがんの縮小を図る治療法です。
なお、残存する肝機能が低い・腫瘍の数が多い・広がりが大きいなどの状況では上記の方法が適応にならず薬物療法・放射線療法を行うことがあります。

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