「大腸がん・ステージ4」の症状・余命はご存知ですか?医師が徹底解説!

「大腸がん・ステージ4」の症状・余命はご存知ですか?医師が徹底解説!

Medical DOC監修医が大腸がんのステージ4の症状や余命・生存率・治療法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

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監修医師:
齋藤 雄佑(医師)

日本大学医学部を卒業。消化器外科を専門とし、現在は一般外科、消化管内視鏡検査、生活習慣病を中心に診療を行っている。現在は岩切病院、高砂内科・消化器科クリニックに勤務。
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。

「大腸がん」とは?

大腸がんは、大腸(結腸・直腸)に発生するがんであり、日本人において男女ともに発症率が2番目に多くみられ、がんによる死亡の原因でも上位にあがる非常に注意をしなければいけないがんの一つです。

大腸がんステージ4の症状

大腸がんのステージ4とは、血行性転移(肝臓転移、肺転移など)または腹膜播種がある状態で、いわゆる進行がんの状態を指します。
ステージ4であっても自覚症状がない方もいます。症状も人によりさまざまで、進行がんのイメージにあるような痛みが出ない方も多いです。気になる症状がある場合には早めに病院を受診することをお勧めします。

腹痛、おなかの張り、便通異常(便秘、下痢、残便感)

大腸がんが進行した場合、がんのために腸の内腔が狭くなり、便の通過しにくくなります。これにともない、便通異常(便秘や下痢)が起こったり、腹痛やおなかが張ったりすることがあります。

腸閉塞、体重減少

大腸がんが進行して腸が完全に閉塞してしまうと腸閉塞になり、腹痛や腹部膨満感(お腹が張って苦しい感じ)、嘔吐などの症状が強くなります。食事がとれなくて体重が減ることもありますが、食事はとれている状態でもがんによってエネルギーが過剰に消費されてしまうために体重が減ってしまいます。半年から1年以内に体重の5%以上の体重減少がある場合には至急、内科を受診しましょう。

貧血、だるさ

がんからの出血が続くと、貧血となります。徐々に貧血が進んだ場合には自覚症状が出にくいです。症状に気がついたときには、重症の貧血となっていることもあるため注意が必要です。重症の貧血ではだるさや動いた時の息切れ、動悸、むくみなどが起こります。便に血が混ざっている症状に気がついたら、早急に消化器内科を受診しましょう。

がん転移に伴う症状

大腸がんが肺転移や肝臓転移をしても自覚症状がないことが多いです。しかし、転移した腫瘍が大きくなると、症状が出ることがあります。肺転移が進行したときの症状は、痰に血が混ざる、胸にたまった水による呼吸困難感などです。また、肝臓転移では、黄疸、腹水などがみられ、食欲不振や、おなかが張るなどの症状が出る場合があります。

背部痛、肛門周囲の痛み

大腸がんの場所や、進行の状況により痛みの場所は異なります。大腸がんがあって、背中の痛みが続く場合は、骨への転移の可能性があります。また、大腸がんの中でも直腸がんは肛門に近い部分にがんができるので、肛門周囲の痛みが出ることもあります。痛みが持続する場合には、医師に相談しましょう。

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