「大腸がんのステージ4」についてよくある質問
ここまで大腸がんステージ4の症状や余命・生存率・治療法などを紹介しました。ここでは「大腸がんステージ4」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします
大腸がんステージ4と診断され、肝臓転移がある場合、余命や生存率はどれくらいですか?
齋藤 雄佑 医師
大腸がんステージ4で肝臓転移がある場合の平均余命については、その患者さんの病状、がんの進行度によっても異なりますので一概には言えません。参考として、大腸がんステージ4でのネット・サバイバル(がんのみが死因となる状況を仮定して計算した生存率)は1年61.9%、2年41.3%、3年28.4%、4年21.0%、5年17.0%です。また、日本の肝切除が可能であった患者さんの3年生存率は52.8%、5年生存率は39.2%であったとの報告もあります。同じステージ4であっても転移巣の切除が可能かどうかによっても、生存率は大きく変わります。
大腸がんステージ4の抗がん剤治療はどれくらい続きますか?
齋藤 雄佑 医師
ステージ4の大腸がんでも、患者さんごとに病状や進行度が変わるため、抗がん剤治療がどれぐらい続くかを一概には言えません。ただし、抗がん剤に身体が耐えられる間は治療を継続するのが一般的です。副作用の症状が出現した場合には、その症状の程度を主治医に伝えましょう。
編集部まとめ
大腸がんステージ4での症状、治療、生命予後などを解説しました。大腸がんは早期であれば、生存率も高く完治の可能性が高いがんです。しかし、ステージ4まで進行してしまうと生存率が大きく低下してしまいます。まずは、大腸がんの早期発見が大切です。そのためには、定期的に大腸がん検診を受けることをおすすめします。50歳以上の方は大腸がん検診として大腸カメラを受けてみてはいかがでしょうか。また、ステージ4であっても病状により生存率も変わります。ご自身と家族が納得した治療をうけられるよう、主治医と相談しましょう。
配信: Medical DOC