大腸がんの発生には生活習慣や遺伝的要因が関係しているとされており、その罹患者数は年々増え続けています。
大腸がんは自覚症状があまりないため発症に気付きにくく、症状が現れた時には進行しているケースも少なくありません。
では、大腸がんはどのくらいの速度で病期が進行していくのでしょうか。
今回は大腸がんの進行速度・症状・治療法を解説します。また、大腸がんの早期発見に役立つ検査法も併せて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。
大腸がんとは?
大腸がんは大腸に発生するがんで、その多くは腺腫と呼ばれる良性のポリープががん化したものです。しかし、なかには大腸の粘膜から直接発生する場合もあります。
大腸がんの大部分は腺組織と呼ばれる上皮細胞から発生する腺がんです。このほか、扁平上皮がん、腺扁平上皮がんなどの種類があります。
大腸がんの罹患者数は年々増えていて、2019年には全がん罹患数のうち、罹患総数で1位となりました。大腸がんは早期に発見すれば内視鏡で切除可能なうえ、予後も良好です。
しかし、早期では自覚症状に乏しいため、なかなか気が付くことができません。早期の大腸がんを発見するには、便潜血検査や大腸内視鏡検査などの検査を定期的に受けるのがおすすめです。
大腸がんの進行速度は?
大腸がんの病期(ステージ)が進行する速度には個人差があり、数ヵ月から数年程とされています。
大腸がんの主な発生要因である良性ポリープは、大きさが大きくなる程がん化しやすいと考えられており、一般的には5〜10年程でがん化するとされています。そして、発生したがんは数ヵ月から数年かけて病期が徐々に進行していくのです。
大腸の粘膜には痛覚がないため、良性ポリープや早期がんが発生しても自覚症状に乏しく、症状が現れた時には病期が進んでいる場合もしばしばあります。良性ポリープや大腸がんの発生は、生活習慣・遺伝・年齢などが関係します。
特に、40歳以降は大腸がんの発生率が高まるので、定期的に大腸の検査を受けたほうがよいでしょう。
配信: Medical DOC