「乳がんの手術」にはどんな種類があるかご存知ですか?入院期間も解説!

「乳がんの手術」にはどんな種類があるかご存知ですか?入院期間も解説!

乳がんの手術以外の治療方法

手術以外の治療方法として放射線療法・薬物療法があります。乳がんの辛さを和らげたり症状や後遺症などを抑えたりする支持療法も行います。

放射線療法

放射線療法とは体に高いエネルギーの放射線を照射することで、がんを死滅させる治療法です。放射線療法の副作用として、放射線が当たる部分の皮膚が日焼けのように赤くなりかゆみを感じることがあります。
治療が終われば治りますので、心配はいりません。ほかの副作用は、肺に放射線が照射されることにより起こる肺炎があります。

薬物療法

乳がんはがん細胞の性質によって、5つのサブタイプに分類されます。乳がんの薬物療法は主に化学療法・ホルモン療法・分子標的療法があり、それぞれのタイプで適している薬が異なります。
例えばホルモン受容体が陽性でがんが増殖するスピードが遅いルミナールAというタイプでは、ホルモン療法が効果的です。

支持療法

支持療法とは、乳がんの症状や治療によって起こる副作用や後遺症などを予防したり軽減したりするために行われる治療です。薬物療法の副作用である強い吐き気に制吐剤を処方したり、放射線療法の際に起こる皮膚炎への治療などが挙げられます。

乳がんの手術後にできることは?

乳房を作り直す乳房再建術や、身体機能を低下させないために行う運動・手術後に身に着ける下着などについて解説します。

乳房再建

乳がんの手術で失った乳房を作り直す手術です。乳房再建には、乳がんの手術と同時に行う場合(一次再建)と、手術や治療が終わってから行う場合(二次再建)があります。
乳房再建には2つの方法があり、1つは下腹部・背中・太ももなどから皮膚と脂肪を血管を付けて採取し、胸部に移植する方法です。もう一つの方法では、人工乳房(シリコン製の乳房インプラント)を胸に挿入して再建します。
どちらの方法にもメリットとデメリットがありますので、事前に担当の医師や形成外科専門の医師によく相談しましょう。

腕や肩などのリハビリテーション

乳がんの手術後、手術をした側の肩関節が動きづらくなる運動障害が起きることがあります。これを防止するためには、腕や肩などのリハビリテーションが必要です。
術後早期から始めることが大切ですが、詳しい時期や運動内容については医師の指導を受けましょう。

リンパのむくみを抑える運動

腋窩リンパ節郭清やわきの下への放射線療法を受けた場合、リンパ液の流れが悪くなり腕がむくむことがあります。この症状はリンパ浮腫と呼ばれ、放置すると進行しやすく、治りづらいため注意が必要です。
リンパ浮腫の予防には、肩を回したり肘の曲げ伸ばしをしたりする運動をしましょう。

専用のブラジャーやシリコンパッドなどでの補整

乳房全体を切除する手術を受けた方は、専用のブラジャーやパッドで左右の差を調整することができます。片方のカップに適度な重みのあるシリコンパッドを入れることで、切除した側のボリュームを補い、胸を衝撃から守ります。
部分切除術を受けた方でも乳房の変形が大きい方は、パッドを入れて補整できるので試してみてください。

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