子どもは依存症になるリスクが高い
田中 とはいえ、依存の発症に関して、明らかなこともあります。依存者は「年齢が若いうちから手を出している」こと、あとは「遺伝的要素を受けやすい」ということです。趣味や気晴らしの範囲で競馬を楽しんでいたお父さんが、レジャー感覚で中学生の子どもを競馬場に連れていき、馬券を買ってやったりしたところ、子どもが一気にギャンブル「依存」までのめり込んでいき、暴力を振るうようになった。さらに親戚に金を無心したり、人が変わったようになってしまい、ものすごく後悔されていた親御さんもいました。年齢は大きな要素です。
――競馬や競艇は人気タレントを起用したCMでレジャー感覚を打ち出していますが、依存まで発展する可能性がある以上、軽い気持ちで人を誘うのは危険ですね。
田中 結局、ギャンブル依存症になる原因はただ一つ、「ギャンブルをやったから」です。ギャンブルをやらなければ、ギャンブル依存には絶対、なりません。ギャンブルをやった人の一部がギャンブル依存症になるリスクがある、ということなんです。それはあなたかもしれないし、あなたの配偶者、子ども、友人、同僚かもしれないし、誰がなるのかはまったくわからないのです。
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※2020年2月23日の記事に追記・更新
配信: サイゾーウーマン
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