Googleマップは「21世紀に現れた無法地帯」 医師らが訴える「悪質コメント放置」の実態

Googleマップは「21世紀に現れた無法地帯」 医師らが訴える「悪質コメント放置」の実態

●裁判に50人以上が参加予定 代理人「消費者にとって今の仕組みが良いのか?」 

ネット上にも「表現の自由」がある。この医師は「店の欠点を知ってから行く方が消費者として安心感があることは私も分かる。けれど、他人の人権を侵害してまで表現の自由が認められるべきではないのではないでしょうか。あんなに簡単に悪口を書く場を与えてはいけないと思います。グーグルは人の不幸で金儲けをしているように見えます」と語る。

代理人として提訴に向けた準備を進めている中澤佑一弁護士によると、現在50人を超える医師や歯科医師が原告に加わる意向を示しているという。

中澤弁護士は、クチコミの多くを明確に違法だと判断することが難しいことなどから厳しい裁判になると覚悟している。

その上で、「医療は消費者にとって望ましい行動をすることが必ずしも正解ではない業種。グーグルマップのクチコミの仕組みが消費者にとって良いのか。裁判を通じてこの問題への意識の共有が広がってほしい」と話している。

●SNSで賛同者募り 「改善されるまで続ける」

提訴を予定している医師は去年、「Googleクチコミ被害者の会」を立ち上げ、X(旧ツイッター)やホームページで裁判をともに闘う仲間や支援者を募っている。

「いろいろな考えがあると思うが、みんなが安心して働き、暮らせるような環境になってほしい。長い闘いになると思うが、改善されるまで続けるつもりです」

関連記事: