「大腸がん」死亡率、早期の便潜血検査で14%低下「積極的に大腸がん検診を受けて」

「大腸がん」死亡率、早期の便潜血検査で14%低下「積極的に大腸がん検診を受けて」

研究グループが発表した内容への受け止めは?

研究グループの発表への受け止めを教えてください。

中路先生

今回の研究結果は、便潜血検査という便を採取するだけでできる簡便な方法を用いた「積極的な早期案内による介入」により、大腸がんの死亡率が低下する可能性を示唆した点で重要な意味を持つものと考えられます。ただし、今後この結果を生かすためには、検診の受診率を高めることが重要です。大腸がん検診の場合、症状がないなどの理由で面倒になって検診を受けない人が後を絶ちません。また、検査結果が陽性であれば速やかに大腸内視鏡検査を受けることが必要になるのですが、「痛そうで怖い」「恥ずかしい」などの理由で大腸内視鏡検査を避けている人も多くみかけます。最近では、大腸CT検査や大腸カプセル内視鏡検査などの大腸内視鏡検査に代わる非侵襲的な検査方法も登場しているので、ぜひ積極的に大腸がん検診を受けてみてください。

まとめ

スウェーデンのストックホルム南総合病院の研究グループらが、便潜血検査による大腸がん検診プログラムと大腸がんによる死亡率の関連を検討した結果、プログラム開始後5年間に初回の検診案内を早期送付した介入群では、対照群と比べて大腸がんによる死亡率が14%低下したと発表しました。大腸がんは日本でも多くの罹患者がいるので、こうした研究は注目を集めそうです。

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