「メラノーマが大きくなるスピード」はご存知ですか?ほくろとの見分け方も解説!

「メラノーマが大きくなるスピード」はご存知ですか?ほくろとの見分け方も解説!

メラノーマの種類

メラノーマの病型の分類としては、下記の4つが代表的です。
ほかに目・鼻・口腔内・陰部などに発生する粘膜メラノーマがあります。粘膜にできるものは、皮膚のメラノーマと比較して治療が難しくなります。

末端黒子型

末端黒子型は足の裏・手足の爪の下の皮膚に発生します。日本国内ではメラノーマ全体の40%程度を占め、発症が多い年代は40~50歳です。
病変の初期は色・形が不規則なまだらのようなシミとして現れることが多く、進行とともにしこりができます。
爪に発生する場合は、縦に一筋黒い線を引いたような状態から始まり、進行すると病変が爪全体に広がります。

表在拡大型

表在拡大型は全身に発生しうるメラノーマです。特に発生頻度が高いのが体の中心部・足の付け根です。
日本では20%程度が表在拡大型で、幅広い年齢層で発症します。病変は黒色に近い濃い茶色であることが多く、円形に近い形で肥大していく傾向があります。

結節型

結節型では、結節(しこり)状の塊が大きくなっていきます。周囲にシミのような色素斑が現れないのが特徴です。
体のどこにでも発生する可能性があり、40~50歳代での発症が多いとされています。
進行すると黒い腫瘍が次第に膨らんでいきます。ほかの病型が皮膚上を横(水平)に広がっていくのに対し、結節型は皮膚の上下に垂直方向に広がるというのが大きな相違点です。
病変の拡大スピードが速いうえに進行の判断基準となる厚みが増しやすいため、特に気を付けておくべき病型といえます。

悪性黒子型

悪性黒子型は主に顔面に発生します。高齢者に多く、病変は時間をかけて広がっていきます。
初期は色むらのあるいびつな形のシミに見えることが多く、進行すると色素斑の一部にしこりや潰瘍ができます。

メラノーマとほくろの見分け方

メラノーマはほくろに見える場合があるため、特徴を知っておくと見分けることができ早期発見につながります。
次に挙げる4点について、2つ以上当てはまるほくろ・シミがある場合は皮膚科を受診しましょう。
メラノーマは痛み・かゆみがない場合が多いため、見て違和感に気付くことが重要です。発症率が高い足の裏を中心に、定期的にご自身の皮膚を確認するようにしましょう。

左右非対称

ほくろが円形をしているのに対し、メラノーマの色素斑は左右非対称で不定形の場合が多いです。いびつな形のほくろだと感じたら注意しましょう。

境界がギザギザしている

メラノーマの色素斑はほくろと異なり、輪郭がギザギザしています。
また、周りの皮膚との境界が明瞭でない場合もあります。ほくろだけでなく、いびつな形のシミが急にできた場合もメラノーマを疑いましょう。

濃淡がある

メラノーマは1つの病変のなかで、色の濃紺(色むら)があります。
色は淡い褐色から黒色の場合が大多数ですが、まれに赤色に近い薄い色があります。新しくできたほくろやシミの色調が均一でない場合は注意しましょう。

直径が6ミリメートル以上ある

メラノーマは時の経過とともに肥大化する傾向があり、直径が6ミリメートル以上になるという特徴があります。
新しくできたほくろが徐々に大きくなっている場合はメラノーマを疑いましょう。
拡大とともに色・形・硬さが変化することが多く、表面が盛り上がってくる場合もあります。

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