DVに耐えかねて、家を出ます。「生活保護」を検討していますが、「扶養照会」で夫に居場所がバレないか心配です…

扶養照会が行われないケースとは?

上記の調査で「扶養義務の履行が期待できない」と判断された場合、扶養照会は実施されない可能性があります。

 

厚生労働省によると「扶養義務の履行が期待できない者」に該当するのは以下の通りです。

 

1:当該扶養義務者が被保護者、社会福祉施設入所者、長期入院患者、主たる生計維持者ではない非稼働者、未成年者、概ね70歳以上の高齢者など

 

2:要保護者の生活歴などから特別な事情があり明らかに扶養ができない(当該扶養義務者に借金を重ねている、相続をめぐり対立しているなどの事情があるなど、著しい関係不良の場合)

 

3:当該扶養義務者に対し扶養を求めることにより明らかに要保護者の自立を阻害することになると認められる者(夫の暴力から逃れてきた母子、虐待などの経緯がある者など)

 

夫のDVから逃げた母子は3に該当し、扶養照会を行うことで居場所を特定され、危険が及ぶ可能性があると判断される可能性が高いでしょう。

 

事情によっては扶養照会を行わずに済む場合もある

生活保護を受ける前に親族などから援助を受けられないかを確認するための調査を「扶養照会」と呼びます。親族がいるからといって扶養照会が行われるわけではなく、その親族からの援助が期待できると判断された場合に実施されます。

 

また、扶養照会を行うことで要保護者がどこに住んでいるのかが親族に伝わってしまう可能性があるため、注意しなければなりません。ただし、「夫のDVから逃げるために家を出た」などの事情がある場合は扶養照会を行わずに済むこともあるため、福祉事務所に相談することをおすすめします。

 

出典

厚生労働省社会・援護局保護課 扶養義務履行が期待できない者の判断基準の留意点等について

 

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

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