調理時間を短くしたい!手際よく同時調理したい!効率よく料理をするコツって?

調理時間を短くしたい!手際よく同時調理したい!効率よく料理をするコツって?

料理に関するちょっとしたお悩みに対して、解決方法をわかりやすく教えていただく料理研究家・井上かなえ(かな姐)さんのフーディストノート公式連載。今回のテーマは、料理の手際について。同時調理が得意なかな姐さんが日頃から実践していることを、調理を始める前から順を追って解説していただきます。これを読めばあなたも料理上手になれるかも!?

こんにちは!かな姐です。

今月からまた新たに12か月間こちらでコラムを書かせていただくにあたり、読者のみなさまからご質問やお悩みを募ったところ、たくさんのメッセージを頂戴いたしました。

お忙しい中お時間をくださりありがとうございました!!

いただいたメッセージは1つずつ整理しながら分類をして、無事に12か月分のテーマが決まりました。

これから12か月間、一生懸命書かせていただきますのでドキドキわくわくしながらお待ちくださいませ!!

さて、さっそくですが今月のテーマはこちらです。

・何品かを同時進行させながら作ることができません(主菜とみそ汁だけならなんとかできます)。段取りをつけるのが苦手で、料理をしながら片付けができる方はすごいと思います。何かコツなり方法があれば教わりたいです。

・基本的な料理の手順。あらかじめ全ての材料を出して切っておく?調味料も合わせておく?洗いものは?家族そろっていただきますをしたいけれど、シンクが散らかったままだと落ち着かない…

このほかにも、料理に時間がかかるといった内容を含む同様のお悩みを何件かいただいた【料理の手際】に関して。

同時調理って憧れますよね。わたしはこの同時調理が大好きで、頭の中をフル回転させながら段取りよく調理を行うことができると、ほんとうれしい!

大抵の一般的家庭用のガスコンロは、3口コンロ(一人暮らしの長女の家は2口コンロですが)ありますし、そのほかにも魚焼きグリルや電子レンジまたはオーブン、トースター、炊飯器などの調理器具もありますから、やろうと思えば7品同時調理も可能といえます(さすがに7品は普段の晩ごはんには作りませんが)。

・なるべく台所に立つ時間を短くしたい

という願いをかなえつつ、

・調理が終わるのと同時に洗い物も終わっていたい(洗うのものを必要最小限にして、キッチンはきれいな状態に戻したい)

という項目も念頭に置きながら、わたしが普段どのように晩ごはんを作っているのか見ていただこうと思います。

料理の手際をよくするコツ1:台所に立つ前に献立を考える

まずは、台所に立つ前に献立を考えます。前の日からでもその日の朝からでも、今日の夜ご飯どうしようかな~と考えています。

なんでもいいんですが、例えば1品だけ(あれ作ろう!)って思いついているものがあるとします。主菜でもいいですし、副菜でもいいですし。

献立を考えるときのわたし流のコツなんですが、主菜・副菜・汁物があって、主食をご飯にする場合、全部がご飯に合う味付けのおかずにならないように組み合わせていきます。

しっかりした味付けのおかずはご飯に合うし、とってもおいしいですが、何品もそれが被ってしまうと食べるのに疲れてしまいますし、同じような味付けが被ってしまうと変化がなくて食べ飽きてしまいます。しょうゆ味、みそ味、塩味、甘辛味、いろいろな味が組み合わされるといいと思います。

例えば主菜にしょうが焼きを作ろう!と決めているとします。

しょうが焼き(しょうゆ味)の場合、平皿に盛りつけたときに茶色いので、一緒に盛り付けるキャベツのせん切りやレタス、トマトなどがあるといいな、と考えます。お肉の量がたっぷりない場合は、物足りなさを解消するために目玉焼きを焼くかどうかなども考えます。

主菜が決まったあとは、副菜を考えます。しょうが焼きがご飯がすすむおかずなので、副菜にはご飯にあまり合わなくてもいい、じゃがいもを使ったポテトサラダ(マヨネーズ味)にすることにしましょうか。

これまで出てきた野菜は、キャベツやレタス、じゃがいも、玉ねぎなので、これ以外の野菜でおみそ汁(みそ味)に合いそうな野菜を当てはめます。

ここまで考えておけばあとは実際に台所に入って、計画した通りに作っていくだけです。しょうが焼きを作り始めてから、あ!副菜にポテトサラダを作ればよかった!とか、キャベツのせん切りも!とか献立を考えながらその場の思い付きで作ってしまうと、すでに包丁とまな板がお肉を切ってしまった後だったり(調理中に何度もまな板と包丁を洗う羽目に…)、何度も冷蔵庫を開けたり閉めたりして無駄な動きが多くなってしまったりします。

調理の順番は温かいまま食べたいしょうが焼きが最後に作れるように、先に野菜類を洗ってポテトサラダやおみそ汁を作っていくことや、おみそ汁用の鍋、しょうが焼きを作るフライパン、ポテトサラダを作る雪平鍋の3点を使いながら作ることまで頭の中で計画しておくのです。

料理の手際をよくするコツ2:台所に立つときはいきなり料理をせずに環境を整え、使う調理道具や調理器具も考えておく

計画を立てた状態で台所に立ったら、いきなり料理を始めず、まずすることがあります。それは、

・水切りかごの中に入っている皿やカトラリーがあれば片付ける

・米を研ぎ、おみそ汁用の鍋に昆布と水を入れる。

ここまでしてから、冷蔵庫から本日使う材料を全部出します。

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