「大腸ポリープができると現れる症状」はご存知ですか?できやすい人の特徴も解説!

「大腸ポリープができると現れる症状」はご存知ですか?できやすい人の特徴も解説!

大腸ポリープができると現れる症状

大腸ポリープは、初期では自覚症状があることは少ないです。このため、大腸ポリープを見つけるためには大腸内視鏡検査を行う必要があります。自覚症状は少ないのですが、中には下記のような症状がみられることもありますので注意をしましょう。

血液の混ざった便、粘液が付着した便、貧血

大腸ポリープは自覚症状がないことが多いですが、肛門近くにポリープができたことにより血液の混ざった便や粘液が付着した便が出ることもあります。また、見た目ではわからなくとも、大腸がん検診で便潜血検査を行った際に、陽性を指摘されることもあります。この場合には、消化器内科を受診して精密検査を受けましょう。
自覚症状がなく、少量ずつ出血が進んだ場合には、貧血の進行を指摘されることもあります。貧血を指摘された場合には、まず内科を受診して詳しく調べてもらいましょう。

腹痛

ポリープ自体が大きい場合には、腸が狭くなることによりおなかの張りや痛みが起こることもあります。また、腸閉塞の原因となる場合もあり注意が必要です。腹痛が長く続く場合には、消化器内科で相談をしましょう。

便の性状の変化

ポリープ自体が大きい場合には、腸管が狭くなることで便秘や下痢などの症状や便が細くなる、便が残る感じがするなどの症状が出ることもあります。いつもと便の性状が違う場合には注意が必要です。消化器内科で相談をしてみましょう。

大腸ポリープができる原因

遺伝

大腸ポリープや大腸がんができる原因として、遺伝的要因が挙げられます。生まれつき遺伝子に変異を持つことにより、大腸ポリープや大腸がんができやすい家系の方がいます。代表的な病気である家族性大腸腺腫症は、APC遺伝子という遺伝子がうまく働かないという変異があることにより、大腸にたくさんのポリープができる病気です。年齢とともにポリープが増加し、癌化します。また、大腸以外にも胃、十二指腸、小腸にもポリープができ、甲状腺がんや骨腫瘍を合併します。若いころより、ポリープができ癌化するため、若い時から定期的な大腸の精密検査を受けることが勧められています。

飲酒・喫煙

飲酒と喫煙は大腸がんの危険因子です。男性では、一日平均2合以上飲酒する人では飲酒しない人と比較して2.1倍大腸がんになりやすいと報告されています。また、男女ともに喫煙する人では喫煙しない人と比較して1.4倍大腸がんになりやすいといわれています。これらの危険因子は一つのみが原因ではなく、いろいろな原因が重なり、大腸ポリープや大腸がんが発生すると考えられています。他の病気の危険因子とも重なる節酒と禁煙は、気をつけることをお勧めします。適度な飲酒、禁煙を心がけましょう。

肥満

肥満によりインスリンの作用が効きにくくなり、インスリンが多く分泌されることで高インスリン血症を来たします。これにより、インスリン様成長因子も増加することで大腸がんの危険性が増加すると考えられています。男性において、BMI 27 kg/m2以上でがんのリスクの上昇がみられました。肥満はさまざまな病気の原因となり得るため、他の危険因子と同様に気をつけましょう。

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