「ASTとALTを下げるには」どうしたらいい?3つの改善方法を医師が解説!

「ASTとALTを下げるには」どうしたらいい?3つの改善方法を医師が解説!

「AST・ALTを下げるには」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「AST・ALTを下げるには」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

健康診断でAST・ALTの高さを指摘されました。食事で改善できますか?

関口 雅則 医師

はい、食事の改善はASTとALTの数値を下げるための一つの方法です。高脂肪の食事は肝臓に負担をかけるため、脂肪分の少ない食品を選びましょう。揚げ物やファストフードの摂取を控え、野菜、果物、全粒穀物、白身魚などの低脂肪食品を積極的に取り入れてください。抗酸化物質が豊富な野菜や果物を多く摂ることも大切です。

AST・ALTが高い人は飲酒を控えれば数値が下がるのでしょうか?

関口 雅則 医師

はい。ASTとALTが高い場合、飲酒を控えることは数値を下げるのに有効な方法の一つです。アルコールは肝臓で代謝されるため、飲酒によって肝臓に負担がかかります。特に長期間の過度な飲酒は、肝臓の炎症や脂肪肝、さらには肝硬変や肝臓癌といった重篤な肝障害のリスクを高めることが知られています。
アルコールを控えることで、肝臓への負担が減り、肝細胞が回復し、ASTとALTの数値が改善される可能性があります。ただし、数値が高い他の理由がある場合も考えられるので、飲酒の習慣を見直すだけでなく、医師の診察を受けることが重要です。

肝臓のAST・ALTが50U/Lだと治療で入院が必要になりますか?

関口 雅則 医師

肝臓のAST・ALTが50U/Lでも一般には入院は必要ありません。一時的に肝機能酵素が上昇している可能性もありますので、きちんと精密検査を受けることが大切です。

AST・ALTを下げるのに筋トレは効果がありますか?

関口 雅則 医師

筋トレや一般的な運動は、肝臓の健康に良い影響を与えることが知られています。定期的な運動は体重の管理に役立ち、脂肪肝の予防や改善に効果的であり、結果としてASTとALTの数値を下げることにもつながります。筋肉を動かすことで全身の血流が改善し、肝臓の代謝機能も向上する可能性があります。
筋トレの際に、プロテイン飲料を飲む習慣がある人もいるでしょう。プロテイン飲料に関しては、高たんぱく質の食事が肝臓に過度の負担をかけることは一般にはありません。しかし、もともと肝機能に問題がある場合はプロテインの摂取量に注意が必要です。特に、肝硬変などの重篤な肝障害のある人は、たんぱく質の摂取制限が必要な場合があります。健康な人であれば、適切な量のプロテイン摂取は筋トレの効果を高め、健康維持に役立ちますが、ASTとALTの数値が高い場合は医師に相談し、個別の指示に従うことが重要です。

ストレスがある場合、AST・ALTを下げるのは難しいですか?

関口 雅則 医師

ストレスは肝機能障害に悪影響を与える可能性があります。そのため、AST・ALTを下げるために、ストレスを軽減することが役立つ可能性があります。ストレスを管理することは、ASTとALTの数値を改善する上で重要な役割を果たします。リラクゼーション、定期的な運動、十分な睡眠、趣味や社交活動など、ストレスを減らすための方法を取り入れることが効果的です。

まとめ 肝臓のAST・ALTを下げるには食生活の改善と運動を!

今回の記事では、肝機能の指標であるAST、ALTについて詳しく解説しました。健康診断などでAST、ALTが高いと言われた場合には、まずは飲酒を含む食生活の改善と運動習慣について気を付けてみましょう。しかし、ASTやALTが高い場合にはいろいろな病気が隠れている場合もありますので、異常値の場合には精密検査を受けるようにしましょう。

関連記事: