「不整脈を疑う3つの自覚症状」はご存知ですか?原因についても医師が解説!

「不整脈を疑う3つの自覚症状」はご存知ですか?原因についても医師が解説!

不整脈の治療法

不整脈にはいろいろな種類がありますが、それぞれの治療法についても解説していきます。

生活改善

期外収縮や心房細動など、さまざまな不整脈の原因の一つに、ストレスや疲労、生活の乱れなどがあります。
生活改善を意識し、ストレスをため込みすぎないようにする、食事をバランスよくとる、十分な睡眠や休養をとる、暴飲暴食や不規則な生活をさける、適度に体を動かす、といったことに気を付けてもらうだけで、不整脈の頻度を減らせることもあります。

薬物治療

自覚症状が強い、回数が多い、連続で出現するといった場合には投薬治療を行うことがあります。
外来では主に内服薬での治療を行いますが、救急外来や入院中など緊急での対応が必要な場合には注射薬での投与を行うこともあります。
内服薬にも、定期的に決めたタイミングで使用する薬と、発作が出現したときに使用する頓服薬があります。

カテーテルアブレーション治療

不整脈の種類によっては、カテーテルという特殊な管を使用して、心臓の中にある不整脈を引き起こす異常な電気の通り道を焼く、又は冷凍凝固することで、不整脈を起こらなくするカテーテルアブレーション治療が行われることがあります。
足の付け根にある太い血管からカテーテルという管を入れるため、体にかかる負担が非常に少なく、局所麻酔で実施されることが多いため、高齢者などでも比較的安全に実施することができます。
治療する不整脈の種類にもよりますが2-3日から1週間前後の入院で行われることが多いです(年齢や合併症によってはより長くなることもあります)。

ペースメーカー、植込み型除細動器

脈がゆっくりになりすぎるような種類の不整脈では、ペースメーカーという機械の植込みが行われることがあります。左の鎖骨の下あたりの皮下に本体を植え込み、心臓の中に電線を入れることで電気刺激を送り、心臓の動きを調整することができます。
また、心室細動のような危険な不整脈の場合には、植込み型除細動器という、小型の電気ショックを行う機械を植え込むことがあります。見た目はペースメーカーと似ておりますが、若干大きい機械を使います。
どちらも局所麻酔で植え込むことができ、入院期間は1-2週間前後となることが多いです。

「不整脈の自覚症状」についてよくある質問

ここまで不整脈の自覚症状などを紹介しました。ここでは「不整脈の自覚症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

不整脈かどうか確かめる方法を教えてください。

小鷹 悠二 医師

不整脈の場合、自分で脈を確認することが非常に重要です。
動悸がした際には、以下の2点を確認しましょう。
①脈の速さは1分間に何回か
②脈のリズムが一定か。1拍ずれる、脈の間隔が不規則になっていないか。
脈が1分間あたり100回以上、50回以下の場合には、脈が速くなる・又はゆっくりになるような不整脈の可能性があります。
脈のリズムが一定ではない状態だと、脈のタイミングがずれるような種類の不整脈が出現している可能性があります。
①と②がどちらも当てはまらない場合には、不整脈の可能性は低くなります。

不整脈が強いとどのような自覚症状が現れますか?

小鷹 悠二 医師

極端な頻脈や強い動悸の自覚を伴うことがあります。
「強い」というのが危険性が高い、重症度が高い、という意味ですと、強い胸痛や呼吸困難、失神などを伴うこともあります。

命の危険性が高いのはどのような特徴がある不整脈でしょうか?

小鷹 悠二 医師

不整脈による動悸の症状だけでなく、胸痛や呼吸困難、失神のような意識障害を伴う場合には、緊急性が高い心臓の病気や、危険な不整脈の可能性があります。
心室細動のような心臓が痙攣して心停止状態となってしまうような危険な不整脈の場合には、倒れたまま意識が戻らない状態になることもあり、その場合には迅速な心臓マッサージなどの蘇生処置が必要となります。

関連記事: