「上咽頭がんの初期症状」はご存知ですか?何科を受診すればよいかも解説!

「上咽頭がんの初期症状」はご存知ですか?何科を受診すればよいかも解説!

上咽頭がんの初期症状で行われる検査

上咽頭がんが疑われる場合の主な検査方法は、内視鏡検査・画像検査(CT・MRI)です。最終的に病理学的診断の結果によりがんの診断が確定します。各検査方法について解説します。

内視鏡検査

上咽頭がんの検査で最初に行われるのが内視鏡検査です。上咽頭は口を開けても見えない部位であるため、鼻から内視鏡を入れて病変の有無を確認します。
内視鏡の挿入時は鼻に局所麻酔をかけることで痛みを軽減します。

CT・MRI画像

内視鏡検査により上咽頭に病変が確認できた場合は、病変の深さや広がりを知るために画像検査を行います。CT検査はトンネル状の装置に入り体の周囲からX線を照射する検査です。
体の断面の画像が得られます。MRI検査も同じくトンネル状の装置に入り体の断面を撮影する検査です。磁石と電波を利用する点でCTと異なります。
CT検査よりもMRI検査の方が、がんの状態や範囲をより詳細に知ることができます。CT・MRIともにリンパ節や周辺の臓器への転移の有無を調べる際にも有効です。

病理学的診断

上咽頭がんの疑いがある病変が発見された場合は、その組織の一部を採取し顕微鏡で調べます。これが病理学的診断です。上咽頭の病変から採取した組織ががん細胞と特定されると、上咽頭がんと診断されます。

上咽頭がんの初期症状時の治療法

上咽頭がんは放射線が効きやすいという特徴があります。また鼻腔の奥からのどの上部にある上咽頭は手術が困難な部位であることから、治療の中心は放射線療法です。
初期の上咽頭がんでは放射線療法のみで治療する場合が多く、進行や転移の状況により薬物療法を併用します。

放射線療法

上咽頭がんの治療の中心となるのが放射線療法です。放射線の照射によりがん細胞を破壊し、がんを治癒・抑制します。上咽頭がんの放射線治療では、6〜7週間かけて30〜35回放射線を照射するのが一般的です。
放射線量をコンピューターで調節しながら照射する、強度変調放射線治療(IMRT)と呼ばれる方法が特に効果があるとされています。

薬物療法

初期よりやや進行した状態の上咽頭がんには薬物療法が用いられます。薬物療法は抗がん剤の投与により、がんの治療・症状の抑制・緩和を目指します。薬物療法と放射線療法を同時に行う治療方法が化学放射線療法です。
化学放射線療法は放射線療法を単独で行うよりも効果が高いとされており、患者さんの体の状態がよい場合に選ばれることがあります。さらに治療効果を高めることを目的として化学放射線療法の前後に投薬を行うなど、状況に応じて医師が判断します。

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