「上咽頭がんの初期症状」はご存知ですか?何科を受診すればよいかも解説!

「上咽頭がんの初期症状」はご存知ですか?何科を受診すればよいかも解説!

上咽頭がんの初期症状についてよくある質問

ここまで上咽頭がんの初期症状・検査・治療法などを紹介しました。ここでは「上咽頭がんの初期症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

上咽頭がんの初期症状が出た際には何科を受診すればよいですか?

渡邊 雄介(医師)

上咽頭がんの初期症状が出た場合は耳鼻咽喉科を受診してください。耳の閉そく感・聞こえづらさ・鼻詰まり・鼻血といった症状は耳鼻咽喉科に相談しやすいかと思います。首のしこりやその他の違和感など、上咽頭がんの初期症状かどうか判断に迷う場合は、かかりつけ医に相談して指示を仰ぎましょう。上咽頭がんは直接目で確認できない場所に発症するため、早めの検査が早期発見につながります。

上咽頭がんの初期に治療を行った場合の予後について教えてください。

渡邊 雄介(医師)

上咽頭がんは早期に治療するほど5年相対生存率が高くなります。上咽頭がんの病期(ステージ)は1~4の4段階に分けられます。上咽頭以外の部位への転移がない、またはごく近くのリンパ節などへ転移があるステージ1~2の場合の5年相対生存率は約80%です。ステージ3になると80%を下回り、ステージ4の5年相対生存率は約50%となっています。ステージ4は、頭蓋骨内部や鎖骨の下といった広い範囲にがんが広がっている状態です。なお上咽頭がんは治療後2年以内に再発することが多いとされているため、治療後も継続的な通院・検査が必要です。

編集部まとめ

頭頸部がんの1つである上咽頭がんは鼻の奥からのどの上部にかけての上咽頭に発症するがんです。主な初期症状は耳の閉そく感・鼻づまり・鼻血・首のしこりなどです。

頭頸部がんが疑われる場合は内視鏡検査・画像検査により状況を確認し、病理学診断によって診断が確定します。

上咽頭は手術に適さない部位であることから、主に放射線療法により治療が進められます。

早期治療により治癒の可能性が高くなりますので、症状が出た場合は早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

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