履歴書は、個人の学歴や職歴など、さまざまな経歴が記載されている書類です。会社の採用試験において採用、または不採用を決定する重要なものですが、採用後に履歴書に嘘の情報が記載されていたことが発覚するケースもあります。
本記事では、新しく採用した社員の履歴書に嘘の経歴が記載されていた場合、内定を取り消せるか否かについて解説します。
そもそも経歴詐称とは
経歴詐称とは、過去の経験や取得した資格について嘘の情報を提示する、または隠蔽する行為のことです。経歴詐称にはいくつか種類があり、学校の名前や卒業年度を偽る学歴詐称、前職の職種や業務内容を偽る職歴詐称などがあります。
今回取り上げるTOEICのスコアも、嘘の点数を報告する、またはTOEICの受験経験自体がない場合、スキルや資格の詐称に該当します。
経歴詐称した社員の内定を会社側は取り消すことができる?
経歴詐称した社員の内定を取り消せるか否かは、状況によって異なります。
今回の場合、会社側が英語力のある人材を探すために、TOEICのスコアを教えるよう求めていたとします。経歴詐称をしていた社員は実際には英語の能力が不足し、会社側が期待していたパフォーマンスを発揮できないという可能性もあるでしょう。
その場合、会社側の信頼を失ったことと合わせて、採用理由である業務を遂行できないため、内定を取り消す十分な理由になり得ます。
より悪質だと判断した場合、会社に対する詐欺行為として民事で損害賠償を請求することも可能です。
配信: ファイナンシャルフィールド