保育園の入園準備 ママたちに必要な心構えとは?

第1回 4月の入園・入学に向けて準備すべきことは?
年度初めの保育園入園が決まるのは、だいたい1月末から2月初旬ごろ。幼稚園や小学校と比べると入園準備のための時間が少なく、説明会から入園まであっという間と感じるママも多い。

また乳児を預けるママにとっては、「こんな小さいうちから預けて大丈夫なのか?」という、不安もあるだろう。特に子育てにおいては「3歳までは母親のもとで育てるべし」という“3歳児神話”も気にかかる。

●3歳児神話は一昔前の話 一緒に過ごすのは母親でなくてもいい

「3歳児神話は一昔前の話。乳児の時一緒に過ごすのは、必ずしも母親である必要はありません」

こう断言するのは、幼児教育家として約1万2000人の親子に携わってきた竹内エリカさんだ。

「子どもと2人きりで家にいると、イライラしてしまうママもたくさんいます。そんな気持ちで子どもと接するなら、仕事をもって保育園に預けたほうがいいかもしれません。乳児の場合は特に、ママと子どもの気持ちはシンクロしてしまう。だからママが笑顔でいるのが一番子どもにとっていいことです」(竹内さん、以下同)

保育園の入園準備 ママたちに必要な心構えとは?

●登園時に乳児が泣くのは、気にしすぎる必要ナシ!

とはいえ乳児の場合、入園してしばらくは預ける時に大泣きするケースがほとんど。ママを求めて泣く我が子を背にするときの気持ちを想像すると、今から不安になる人も多いかもしれない。

だが竹内さんは「0歳から2歳までの子どもが登園時に泣くのは気にしすぎないでいい」と話す。

「泣くのははじめだけ。ママがいなくなるとケロッとすることも多いんです。とにかく大事なのは、必要以上に心配したり不安になったりしないことですね。ママが不安になると子どもも不安になり、ママが安心すると子どもも安心するんです」

だが、同じ保育園でも3歳以上の幼児となると、事情は少々変わってくるそうだ。

「3歳ごろになると極端に人見知りの子など、性格的にすぐなじめない子が出てきます。そういう子は、やはりママがメンタルをケアしてあげる必要はありますね。パパやおじいちゃん、おばあちゃんなどにサポートしてもらいつつ、最初の数カ月間で預ける時間を徐々に増やしていくなど、焦らずじっくりと慣らしていく。そうすれば必ずなじめるようになります」

ちなみに、これは幼稚園入園時になじめない場合でも同様。入園前にプレ幼稚園などを利用し、徐々に集団生活へ慣らしていくのがよいそうだ。

子どもと入浴している様子

●食事は豪華でなくても、スキンシップをしっかりやれば大丈夫

園で過ごす時間が長い保育園。その分家族との時間は貴重となるが、そこでぜひ竹内さんがやってほしいのが「子どもとのスキンシップ」だという。

「一緒にお風呂に入るのは、肌と肌が触れ合う最高のスキンシップです。あとは就寝前もスキンシップには最適な時間。睡眠5分前は心が穏やかになる時間なので、絵本を読み聞かせたり、お話しができるならお話しをしたりするのもいいですね。正直、食事は豪華でなくてもいいんです(笑)。それよりもスキンシップをしっかり行うことで、子どもの心が穏やかになって安心感が生まれます」

幼稚園と比べると、子どもの負担がどうしても大きくなる保育園。だからこそ心配も募るが、一番大切なのはママが必要以上に不安にならないこと。そのためにもまずは「保育園に預ける」という覚悟を決め、いいスタートが切れるようにしたい。
(高山惠+ノオト)

お話をお聞きした人

竹内エリカ
竹内エリカ
幼児教育家 日本キッズコーチング協会理事長。20年にわたり発達心理について研究し、約1万200人の親子に携わる。発達支援では多動症・不登校の克服に尽力し、運動指導でも多くの実績を残す。FMコミュニティラジオ「竹内エリカのわくわく子育てcafe」 ではパーソナリティとしても活躍中。
幼児教育家 日本キッズコーチング協会理事長。20年にわたり発達心理について研究し、約1万200人の親子に携わる。発達支援では多動症・不登校の克服に尽力し、運動指導でも多くの実績を残す。FMコミュニティラジオ「竹内エリカのわくわく子育てcafe」 ではパーソナリティとしても活躍中。