スプーンの腹で、ふんわりと優しく
必要なものは、“‘小さめの銀製スプーン(無ければステンレスでも可)”と“温かいママの手“、”ママの笑顔“。小児鍼は、ふわっと皮膚の表面をさする程度の刺激で行います(エンゼルタッチといいます)。このエンゼルタッチが自律神経系に働きかけ、リラックスした状態を作り出すので、子どもの筋肉を揉んだりツボを押そうとする必要はありません。スプーンは、柄の一番下の部分を持って、腹の部分が子どもの肌に触れるように当てます。その時、ママが子どもに語りながら、優しく触れることで、子どもも安心し、情緒が安定します。
オススメは背骨の上のツボ
子どもをうつ伏せにし、スプーンの腹で、頭のてっぺんから首の付け根、背骨を通ってお尻まで、上から下に、スプーンの後をママの手が追いかけながら、スプーンと手とで交互にさすりましょう。「気持ちいいね」と声を掛けたり、『ぞうさん』(テンポがちょうど良いのでオススメ)などを歌いながらやってあげましょう。お尻までいったら、また頭のてっぺんに戻ります。ゆっくり5回程繰り返してください。さすったところが少し発赤したり、子どものほっぺが「ポッ」と赤くなったら、刺激はもう十分というサインです。背骨の上には風邪予防や精神安定、胃や腸の働きを整えるツボなど、身体にとって重要な28個のツボがありますので、頭からお尻までをなでなですることで、ツボが刺激されます。
●子どもの体質・症状別!オススメのツボ
風邪を引きやすい、熱を出しやすい:「大椎(だいつい)」…頭と首の境目で、頭を一番盛り上がる骨のすぐ下
情緒不安定、夜泣き:「身柱(しんちゅう)」…肩甲骨の間
虚弱体質でお腹を下しやすい:「命門(めいもん)」…おへその真後ろ
ツボは全身にありますので、抱っこした時や夜寝る前など、子どもと触れ合う時に、手や胸、お腹などに、ママの手を当てることでもツボ刺激になります。毎日たくさん、子どもに触れてあげてください。
TVアナウンサー時代に、祖母のすすめで鍼灸を受けて感動した経験から、自ら鍼灸師を目指す。
TVアナウンサー時代に、祖母のすすめで鍼灸を受けて感動した経験から、自ら鍼灸師を目指す。