発熱で気をつけたい3つの前触れ

第1回 子どもと発熱
まだ小さい赤ちゃんが突然熱を出したら…。新米ママだったら「どうしよう!」とあせってしまうだろう。しかしうろたえていたら「夜になったら下がってしまった!」なんてことも多い。一体これはどういうことなの? こんな熱とどうやってうまく付き合えるか、こども元気!内科クリニックの院長である手塚勝也先生に話を聞いた。

● 発熱時3つの症状に注意

どうして子どもの熱は上がったり、下がったりするんだろうか?

「子どもたちは、まだ、体温をコントロールする中枢が未熟だからです。遊び疲れたとか、ちょっと無理をしただけでも熱が上がります。平熱でも、通常朝が低く、夕方にかけて上がり、1日のうちに上下することが分かっています。もし高熱が出ていたとしても、元気に遊んでいるなら問題ありません」(手塚氏 以下同)

ただこんな3つの場合は、注意が必要だという。
◯ぐったりしている
◯顔色が悪い
◯アイコンタクトが取れない

目線を合わせることもできないようなこんな状態になったら、熱の高さに関係なくすぐに病院に連れて行って欲しい。

発熱_1

● 熱が高いより心配なこと

一時的に熱が高いことより、長く続く方が心配だと手塚先生は言う。さて、これはどういうことなんだろう?

「肺炎やインフルエンザなどの病気の場合には、38度以上の高熱が続きます。もしお子さんの高熱が続く場合には、採血やレントゲン検査などを必要とする場合があります。こんな時はぜひかかりつけの先生と相談しましょう」

子どもの熱は、2〜3日で下がってしまうことが多いが、それ以上長引くと確かに心配になる。どれくらいの期間下がらなかったら、病院に行くべきか?

「一般的なカゼなどのウィルス性感染症の多くは、熱が上がったり下がったりを繰り返しながら徐々に下がっていきます。時にはカゼで1週間程度の熱が続くこともあります。ただ1週間以上熱が続く場合には、何か裏に潜んでいる可能性も考えなければいけません。あと高熱はだいたい41度までのことが多く、42度まで上がる熱が3~4日続いた場合には、クリニックでも検査などをしますが、はっきりしない熱が1週間も下がらない場合には、大学病院へお願いすることもあります」

もし大学病院へ行ったとしても、点滴をしただけで帰ってくる場合もよくあるそう。ただ1週間以上熱が続く場合、敗血症、髄膜炎など怖い病気のリスクもある。いろいろ考えすぎてもわからなくなった場合は、まずかかりつけの先生のところへ行ってみせるのがいいだろう。
(取材/文 谷亜ヒロコ)

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お話をうかがった人

手塚勝也
手塚勝也
こども元気!内科クリニック
1969生まれ、北里大学医学部卒。北里大学病院、聖マリアンナ医科大学病院などに勤務の後、2001年神奈川県川崎市でこども元気!内科クリニック開院。日本小児科学会会員、小児科専門医取得。地元の園医 校医などを多数兼任。
1969生まれ、北里大学医学部卒。北里大学病院、聖マリアンナ医科大学病院などに勤務の後、2001年神奈川県川崎市でこども元気!内科クリニック開院。日本小児科学会会員、小児科専門医取得。地元の園医 校医などを多数兼任。