そもそも「ガラスペン」って何?
ガラスペンとはその名の通りガラス製のペンで、ペン先をインクに浸して筆記をする「つけペン」の一種です。毛細管現象という物理現象を利用し、ペン先の溝がインクを吸い上げることでインクを充填。一度インクに付ければ、はがき1枚分ほどは連続して筆記することができます。
セリアの「ガラスペン」の特長
その見た目の美しさから、単なる筆記用具としてだけでなく工芸品の1つとして紹介されることも多いガラスペン。やはり100均の商品ということで華美な装飾などはありませんが、それでもガラスの美しさは一般的な事務用品とは一線を画すものがあります。
持ち手
- 直径:約1cm
- 全長:約17.5cm
- カラー展開:クリア、ピンク、パープル、ブルー、イエロー、グリーン
軸には特に装飾はなくつるりとした手触り。この他に、売り場には六角形状の溝が入った軸のものもあり、調べてみると六角が2024年に発売されたもので、円柱が2023年発売とのこと。デザインやカラー展開、また長さも微妙に違うようですが、今回は円柱タイプのピンクを購入してみました。
ペン先
ペン先の太さは1mmくらいで、万年筆で例えると中字〜太字くらいだそう。溝はねじりの入ったタイプです。軸の部分はピンクでしたが先端はクリアになっています。
「ガラスペン」の基本的な使い方
ここからはガラスペンの基本的な使い方を紹介していきます。
①インクをつける
まずはインクのふたを開けます。中には漏れ防止のためにゴム製の中ふたも付いています。
手が汚れないようティッシュなどで押さえながら静かに開けていきます。セリアのインクは染料インクなので、手に付くと取れにくいため注意しましょう。
中ふたまで開けたらボトルの口に対して垂直に入れ、1/3~1/2程度までペン先を浸します。ペン先は非常に繊細なので、ボトルの底などに当ててペン先が折れてしまわないように十分注意しましょう。
その後、静かに引き上げて少し待つとペン先に付いたインクが溝をつたって吸い上がっていきます。十分に吸い上がったら準備OKです。
※インクの吸い上がりを待つ間ボトルの縁などでトントンと叩いてインクを落とそうとしたりすると、ペン先が破損する原因となるので注意しましょう。
②書く
ガラスペンの持ち方は鉛筆などを握るときと同じでOK。ペン先はやや寝かせた状態にしておきましょう。時おりペンをくるくると回転させながら書くと、溝に溜まったインクが効率よく流れるので、途中で文字がかすれたりすることなく書き続けることができますよ。
ガラスペンで文字を書く時のポイントは「筆圧をかけ過ぎないこと」。ガラスペンならではのサラサラとした書き心地を楽しみましょう♪
セリアの「ガラスペン」4種類のカラーで挑戦! 実際の使用感は?
手順を理解したところで、さっそく筆者もガラスペンに挑戦! 実際の使用感やインクの色味などを確認してみます。今回購入してきたインクのカラーは以下の4種類。
- ブラック
- チェリーレッド
- ラメパープル
- ラメオレンジ
上2つがノーマルタイプで、下2つがゴールドラメが入っているタイプです。この他にもグリーン系やブルー系など、バランスのよいカラー展開になっていますよ。
ブラック
まずは基本のブラックから。
書いてみると変な引っかかりもなく、いい意味で普通のペンと変わらないノンストレスさ。書き心地はカリカリとサラサラの中間くらいで、他の筆記具とは違う初めての感覚に気持ちが高まります。
書くたびにペン先が紙を滑る音がなんとも心地よく、文筆家にでもなったような気分(笑)。筆跡がボールペンなどとは違う味わいがあるので、メッセージカードなどで使うと一気に趣が出そうです。
色味は薄すぎず濃すぎず普通のブラック。1つ持っておいて間違いはないでしょう。
チェリーレッド
赤系の色はこの他にストロベリーピンクがありましたが、筆者はチェリーレッドをチョイス。
“チェリー”と付くだけあって、鮮やかなピンク寄りの赤。イラストなどにも使えそうなおしゃれカラーです♪
ラメパープル
お次はラメインク!
ラメインクは下の方にラメが溜まってしまっているので、ふたを開ける前によく振ってから使うようにしましょう。
底に溜まったラメを見て、かなりキラキラが乗るのかと思っていましたが以外にもそこまでの派手さはないようです。
とはいえ、よーく見ると光の加減ではラメが確認できます。細かいゴールドなので上品さがありますね。パープルの色味はやや濃いめ。深い紫に粒子の細かいゴールドラメが星空のようで美しいです。
ラメオレンジ
ラメインクは人気なのか、筆者が行った店舗にはパープルとオレンジの2色しか残っていませんでした。
こちらは事前のボトルの振りが甘かったのかほぼラメが乗らず……しかし肉眼でみるともう少しキラキラしています。ジューシーなオレンジそのままのパキっとした発色で、使い勝手がよさそうです。
セリアの「ガラスペン」周辺アイテム
ガラスペンを使うためにはいくつか道具をそろえる必要がありますが、これらも全てセリアで揃えることができますよ!
ガラスペン用インク|全17種類
セリアには、今回購入して試してみた4色のほかにもさまざまな種類が揃っています。全て100円で購入できるので、ついつい集めてしまいそうですね♪
【ノーマルカラー】全11種類
ブラック、ダークグレー、コバルトブルー、スカイブルー、ターコイズブルー、セピア、グリーン、オリーブ、オレンジ、チェリーレッド、ストロベリーピンク
【ラメカラー】全6種類
ラメオペラピンク、ラメオレンジ、ラメターコイズ、ラメパープル、ラメスカイブルー、ラメブラック
ペンレスト|全3種類
ガラスペンはペン先が繊細なため、そのまま直に机などに置いてしまうと予期せぬタイミングで誤って破損してしまう可能性が高くなります。そういった危険性から守るためにもペンレストはマストアイテムと言ってよいでしょう。
こちらもペンを同じくガラス製。この他にクリアとピンクもあるようです。
ガラスペン用水入れポット
ガラスペンは付けペンのため、途中で色を変えたい場合は都度ペン先を洗う必要があります。その際に便利なのが「水入れポット」。
こちらもガラス製で絶妙なカッティングが美しいです。ただ深さがあまりないため、ペン先が全て浸からないので注意が必要。無理にこのポットだけで済ませようとせず、ティッシュなどと併せて使用することをおすすめします。
ペン先キャップ
保管の際もペン先の破損には注意が必要です。セリアのガラスペンはペン先の保護としてシリコンのキャップが付いているので、開封時に誤って捨ててしまわないように注意しましょう。また、同じくセリアでは専用のペン先キャップも売っているので、付属のシリコンキャップでは味気ないという方はチェックしてみてもいいかもしれません。
セリアのガラスペンでよくある質問
ここからは、セリアのガラスペンについてよくある質問や疑問をQ&Aで解説していきます。
セリアのガラスペン売り場はどこ?
A:セリアのガラスペンは文房具コーナーに置いてあります。ボールペンや鉛筆の付近というよりは、書道道具や絵具などの近くに置いてあることが多いようです。
セリアのガラスペンのメンテナンス法は?
A:セリアのガラスペンに限らずですが、使用後にインクがペン先に残っている場合はお手入れが必要です。
まずはティッシュや柔らかい布でやさしく拭き取り、次に水を入れたコップや水入れポットなどにペン先を浸けながらゆっくりと回すようにインクを落としましょう。
全て落ち切ったら、再びティッシュなどで水分を拭き取ってください。いずれの工程の際も、ペン先が折れないように十分に気を付けて行ってください。
インクの色見本はある?
A:残念ながら色見本はありません。しかし、セリアには色見本用の台紙が販売されているので、自分だけの色見本を作ることが可能です。
セリアのガラスペンなら初心者でも挑戦しやすい!
興味はありつつも“難しそう”と思ってしまっていたガラスペン。しかし意外にも使い方は簡単で初心者でも気軽に始めることができました。
こうした趣味としての文房具は値段が張るものも多く、初めの一歩を踏み出すにはなかなか勇気がいる部分もありましたが、100均で購入することができればスタートのハードルがかなり下がります。
またペンだけでなくその周辺アイテムもセリアで購入できるので、全て揃えてもお財布に優しいのは嬉しいポイント。「まずは形から入りたい!」という方でも無理なく始めることができそうです。独特の書き心地がクセになるガラスペン、ぜひ新しい趣味として始めてみては?
(文・写真撮影:イチオシ編集部)
