100均の袱紗(ふくさ)売り場はどこ?
ダイソーでは主に仏壇用品が置いてあるコーナーに御念珠などと一緒に置いてありました。またキャンドゥでは文具コーナーでご祝儀袋などと一緒に並べられており、各店舗によってカテゴリ分けが異なるようです。
セリアの袱紗は廃番に
以前はセリアでも袱紗が販売されていましたが、現在は廃番になっているとのこと(2025年10月時点)。ネットで調べてみるとセリアの袱紗を紹介している記事も多く出てきますが、店舗ごとの在庫が無くなり次第販売終了になるそうなので、100均で袱紗を購入する場合はダイソーもしくはキャンドゥに行った方が確実に手に入れることができそうです。
購入時の注意点

ご祝儀袋や香典袋を何にも包まずそのまま持参しても問題はありませんが、袱紗に包むことでより丁寧な印象になります。また、袋や装飾を傷つけたり汚したりすることを防ぐほか、お祝いやお悔やみの気持ちも一緒に包む、という意味でもできるだけ用意した方がベターでしょう。
しかし、慶事と弔事によって異なる部分もあるため間違った使い方をするとマナー違反になってしまうことも。包む前にしっかりと確認することが大切です。
結婚式などで使う「慶事用」と、お葬式などで使う「弔事用」

袱紗には「慶事用」と「弔事用」があり、それぞれで使ってよい色合いや開く向きが異なります。
- 結婚式などのお祝い事「慶事用」→赤、オレンジ、ピンクなどの暖色系で「右開き」
- お通夜やお葬式など「弔事用」⇒黒、濃紺、深いグレーなどの寒色系で「左開き」
また、袱紗には長財布のような形状で、金封袋を入れるためのポケットが付いた「挟むタイプ」のものと、風呂敷など1枚布で「包むタイプ」の2種類があります。
正式とされているのは後者の「包むタイプ」で、ちりめんや正絹といった布を使用しますが、現在は開閉も楽で使い慣れていない人でも持ちやすい「挟むタイプ」の方が多く販売されているようです。ダイソーやキャンドゥで販売されている袱紗も「挟むタイプ」です。
「慶弔両用」で使えるのは紫だけ!

慶事・弔事ではそれぞれ使ってよい色が異なりますが、唯一紫のみ慶弔両用で使用することができます。これは紫が古来から最も高貴な色とされていたためで、もし1つだけ購入するといった場合は紫を選ぶとよいでしょう。
ただし、同じ紫でもラベンダーのような淡い色合いはNG。濃い紫を選ぶようにしましょう。
ダイソーの袱紗

ダイソーでは慶事用、弔事用、そして慶弔両用の3種類が販売されています。今回はその中から慶事用のピンクの袱紗と慶弔両用の紫の袱紗を購入してみました。

材質はポリエステルでさらりとした手触り。フォーマルな場面に相応しい素材感です。

今回は2つ購入してみましたが、どちらも仕様は同じ。カラーのみが違うようです。

実際にご祝儀袋を入れてみました。ポケット部分にはマチがないので、かなりキツい印象。場合によっては袱紗のせいで装飾や短冊が折れてしまう可能性があるので、無理に入れようとせず少しずつ慎重に収めた方が良さそうです。

また薄手タイプのため、水引の装飾が豪華なものはフタがかなり浮いてしまいます。どの袱紗でもある程度は仕方のない部分ではありますが、中に紙の芯が入っており遊びがないためやや不格好になってしまう感じは否めません。

一方、香典袋のようにスッキリとしたものであれば問題なく挟み込むことができました。

とはいえ、やはり水引があるとしっかり封を閉じるのは難しそう。ダイソーの袱紗は、中に入れる金封袋のデザインによって使い勝手が変わりそうです。


また、忘れがちなのが袱紗自体のサイズ。今回購入したダイソーの袱紗は13.2cm×20.6cmですが、なんと筆者私物のフォーマルバッグには収まらず……! 意外と見落としがちなポイントなので、購入前にしっかりと確認しておきましょう。
キャンドゥの袱紗

キャンドゥの袱紗はやや厚め。金額も220円と他のものやや値が張りますが、その分高見え感は申し分なし。

ダイソーのものはさらりとした生地感だったのに対し、キャンドゥはちりめんのようなシボ感があります。中綿入りなのでややふっくらした感触もグッド。

ただ、広げてみるとところどころにつくりの甘さが……人からは見えない部分なのでここを許容できるかどうかは個人差ですが、200円商品と考えると筆者としては残念なポイントに思えてしまいました。


実際にご祝儀袋を入れてみるとこんな感じ。キャンドゥの袱紗はポケットに若干の余裕があるので豪華な水引でも問題なく収めることができました。

また、こちらも完全に閉じることはできないものの、そもそもが厚手なのでダイソーの袱紗よりは気になりませんでしたよ。

中のつくりの甘さは残念ですが、とはいえ見た目の良さは文句なし。今回は筆者が行った店舗では慶事用のみの取り扱いでしたが、キャンドゥ公式ネットショップを確認したところ、同じ物で慶弔両用の袱紗もあるようでした。
言われなければ100均で購入したとは思えない高見え感はあるので、気になる方はぜひ一度店舗で見てみることをおすすめします。
大切なのは相手を想う心とマナー。100均でも失礼じゃない!
お祝い事は前もって準備ができますが、弔事はいつも突然に起こります。そういった際に慌てないためにも、袱紗や使用する際のマナーは事前に調べて用意しておくことが重要です。大切なのはどこで購入したかではなく、相手を想う心とマナー。ぜひこの記事を参考に、手持ち品の確認などを行ってみてはいかがでしょうか。
(文・写真撮影:イチオシ編集部)