子宮筋腫|手術の種類とリスク

子宮筋腫の手術にはどのような種類がありますか?
子宮を温存する子宮筋腫核出術と子宮を摘出する単純子宮全摘術があります。子宮筋腫核出術には、開腹手術、腹腔鏡下手術、子宮鏡下手術(粘膜下筋腫のみ)、ロボット支援下手術があります。子宮温存希望や妊娠希望がある場合に選択されますが、再発の可能性が残ります。
子宮全摘術には、開腹手術、腟式手術、腹腔鏡下手術、ロボット支援下手術があります。根治的治療で、妊娠希望がない場合に選択されます。
また、カテーテルを用いた血管内治療の子宮動脈塞栓術(UAE)は、カテーテルで筋腫への血流を遮断し、縮小させる方法です。
手術の種類別にリスクと身体への影響を教えてください
筋腫核出術では、他臓器損傷、術中出血、次回妊娠時の子宮破裂、子宮筋腫再発が主なリスクです。
子宮全摘術では、他臓器損傷、卵巣機能への影響(閉経が1〜2年早まる可能性)、将来の骨盤臓器脱などがあります。
すべての手術に共通するリスクとして、麻酔合併症、術後出血、感染、血栓症などがありますが、重篤な合併症は1%未満です。
子宮筋腫の手術を行った後の経過を教えてください
一般的に開腹手術では術後4〜5日から1週間程度で退院可能です。腹腔鏡下手術では、開腹手術よりも数日早まることが一般的です。痛みは開腹手術で3〜4週間、腹腔鏡下手術で1週間程度続きますが、鎮痛剤で症状を和らげることができます。日常生活への復帰は、デスクワークが開腹手術で2-3週間後、腹腔鏡下手術で1〜2週間後から可能です。運動は段階的に再開し、性生活は子宮全摘術でも子宮筋腫核出術でも術後6〜8週間後から可能です。
筋腫核出術後の妊娠は、子宮の傷が治りきるまで3〜6ヶ月の避妊期間が必要です。妊娠時期には、主治医に確認しましょう。
編集部まとめ

子宮筋腫の手術は、大きさだけでなく症状、年齢、妊娠希望などさまざまな要因を総合的に考慮して決定されます。一般的には10〜12cmを超える筋腫は手術を検討しますが、症状が強ければ小さくても手術適応です。
手術方法は多様化しており、それぞれにメリットとデメリットがあります。手術が適切に行われれば症状から解放され、生活の質が改善します。重要なのは、信頼できる産婦人科医とよく相談し、自分にとって納得のできる選択をすることです。
参考文献
『無症状の子宮筋腫の大きさと個数について』(日本人間ドック・予防医療学会誌)
『Contemporary management of fibroids in pregnancy. 』(Reviews in Obstetrics and Gynecology)
『産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2023』(日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会)

