周囲の方がうつ病だと嘘をついている可能性があるときの対応

家族や友人、仕事の関係者がうつ病であると偽っている可能性があるときはどうすればよいですか?
身近な方について「もしかして嘘では」と感じたときこそ、慎重な対応が求められます。大前提として、本人が本当にうつ病であった場合に備え、決して頭ごなしに疑ったり非難したりしてはいけません。疑念をぶつけて追及することは、相手が本当にうつ病だった場合に深く傷つけて症状を悪化させるリスクがあります。仮に嘘であっても、人間関係の信頼は壊れてしまうでしょう。大事な対応のポイントは次のとおりです。
冷静に状況を観察する
本人を責めずに心配の気持ちを伝える
医療機関への相談を促す
具体的なサポートを申し出る
自分ひとりで抱え込まない
以上のように相手の病気を決めつけず、寄り添いながら医療機関につなぐ姿勢が重要です。周囲のサポート体制を整えつつ、最終的な判断は医師に委ねるのがよいでしょう。
うつ病ではないのにうつ病だと偽っていた人への対応方法を教えてください
もし結果的に「うつ病ではなかった」と判明した場合でも、感情的な対応は避けましょう。嘘をついていた背景には先述のように何らかの事情や心理的問題がある可能性があります。
まずは「なぜそんな嘘をつく必要があったのか」相手の真意を冷静に聞き出すことが大切です。職場の部下や同僚であれば、産業医や上司とも連携し、再発防止策も含めて対応するのが望ましいでしょう。
もちろん意図的な詐病は許される行為ではありませんので、相手との信頼関係は大きく損なわれます。しかし、叱責だけでは根本的な解決にならないため、必要に応じて人事的な処置とメンタルケアの両面から対処することが求められます。家族や友人の場合も同様に、嘘そのものを糾弾するより「これからどう立て直すか」に焦点を当て、必要ならカウンセリングなどを提案するとよいでしょう。
編集部まとめ

うつ病は珍しくない病気でありながら、変化や症状のわかりにくさから周囲に誤解を与えやすい側面があります。本来のうつ病患者さんの症状や行動は決して怠慢によるものではなく、脳や心の不調によって本人の意思ではどうにもならない状態です。
周囲はその点を理解し、安易に嘘と決めつけないようにしましょう。まずは本人の苦しみに寄り添いながら医療機関につなげ、真偽の判断は医師などに任せるようにしましょう。早めに適切な対応をとることで、たとえ嘘であった場合でもその背後にある問題に対処できますし、本当にうつ病であればなおさら迅速な治療開始につながります。
参考文献
『うつ病』(厚生労働省)

