トキソプラズマ性網脈絡膜炎の治療
トキソプラズマ性網脈絡膜炎は、病変が小さく視力に大きな影響がない場合は、経過観察をおこなうこともあります。一方で視力に大きく影響が出ている場合や炎症が強い場合は積極的に治療します。
基本的な治療は抗トキソプラズマ薬の内服です。現在広く扱われている薬剤は、トキソプラズマの増殖を効果的に抑えられるため、眼科領域での第一選択薬となっています。
数週間内服し、経過によってはほかの薬剤を併用することもあります。
また、トキソプラズマ性網脈絡膜炎は免疫不全状態(エイズなど)の場合において重症化しやすい傾向があるため、より積極的な治療や慎重な経過観察が必要です。
トキソプラズマ性網脈絡膜炎になりやすい人・予防の方法
トキソプラズマ性網脈絡膜炎になりやすいのは何らかの理由で免疫機能が低下している人です。
HIV感染症やエイズを患っている場合や免疫抑制剤を服用している場合、がんの治療中などはトキソプラズマ感染が重症化し、網脈絡膜炎として現れる可能性があります。
また、妊娠中の女性は、胎児に感染が及ばないよう、十分に注意が必要です。
妊娠前や妊娠初期にトキソプラズマ抗体検査を受けて、免疫があるかどうかを確認することが、胎児の先天性トキソプラズマ症の予防につながります。抗体がない場合は感染予防を徹底することが重要です。
これらを踏まえて、主に食品からの感染やペットからの感染を予防することが重要です。
食品からの感染予防
予防の基本は食肉の適切な取り扱いです。生肉や加熱不十分な肉の摂取は避け、中心部まで十分に加熱することが大切です。また、生肉を処理した後は調理器具をよく洗浄し、手洗いも忘れないようにしましょう。
ペットや周囲の環境からの感染予防
ネコを飼っている場合、猫砂などの処理に注意が必要です。トキソプラズマに感染したネコの糞便には、トキソプラズマの卵が含まれることがあります。妊娠中はなるべく他の人に掃除をお願いし、自身で掃除する際は手袋を使用し、掃除後は必ず手を洗いましょう。
また、屋外の砂や土にトキソプラズマに感染した猫の糞便が混入している可能性もあります。
ガーデニングや土いじりの際は手袋を着用し、作業後はよく手を洗いましょう。野菜や果物はよく洗ってから食べることも重要な予防策です。
関連する病気
先天性トキソプラズマ症
後天性免疫不全症候群
参考文献
国立健康危機管理研究機構感染症情報提供サイト「眼トキソプラズマ症」日本眼感染症学会「眼トキソプラズマ症」

