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『高血圧』の重症度別治療法とは? 生活習慣の改善から降圧薬の種類まで医師が徹底解説

『高血圧』の重症度別治療法とは? 生活習慣の改善から降圧薬の種類まで医師が徹底解説

高血圧と診断されても、重症度によって治療法は異なります。そこで、生活習慣の見直しから薬による治療に至るまで、段階ごとに必要なアプローチを百瀬医院の百瀬先生がわかりやすく解説します。

※2025年11月取材。

百瀬 満

監修医師:
百瀬 満(百瀬医院)

1990年山梨医科大学(現・山梨大学医学部)卒。東京女子医科大学 循環器内科、東京都立府中病院(現・東京都立多摩総合医療センター)循環器科、東京女子医科大学 放射線科、ミュンヘン工科大学核医学科研究員、東京女子医科大学 画像診断・核医学科准教授を経て2017年10月より百瀬医院副院長に就任。2019年8月より同院院長を務めている。日本循環器学会専門医、日本内科学会認定内科医、日本核医学会専門医・PET核医学認定医、博士(医学)。

高血圧の重症度はどうやって見極めるのか?

高血圧の重症度はどうやって見極めるのか?

編集部

高血圧の重症度はどのように分類されますか?

百瀬先生

血圧は数値によって3段階に分けられます。診察室で測った場合、上の血圧(収縮期血圧)が140〜159mmHg、下の血圧(拡張期血圧)が90〜99mmHgなら「Ⅰ度高血圧」(140〜159/90〜99mmHg)、160〜179/100〜109mmHgが「Ⅱ度高血圧」、180/110mmHg以上が「Ⅲ度高血圧」で、Ⅰ度は軽症、Ⅱ度が中等症、Ⅲ度は重症にあたります。家庭で測る場合は、診察室より少し低い値が基準になります。また、130〜139/80〜89mmHgの範囲はまだ高血圧と診断されないものの、「高血圧予備軍」として扱われます。

編集部

一度の測定結果で判断されるのでしょうか?

百瀬先生

いいえ。血圧は日々の変動が大きいため、1回の測定だけでは診断できません。複数回測定し、平均値を見て判断します。特に、家庭で血圧を測る場合には、朝と晩に測定することが大切です。

編集部

血圧が高い場合、何か自覚症状はありますか?

百瀬先生

高血圧は「サイレントキラー」と呼ばれるほど、自覚症状が出にくい病気です。気づかないうちに心臓や血管に負担をかけ、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中のリスクを高めます。そのため血圧を習慣的に測定し、数値が高くなっていないかを把握することが重要です。

編集部

血圧が高い場合、放置するといろいろな疾患のリスクがあるのですね。

百瀬先生

はい。高血圧を原因として発症する病気にはさまざまな種類があり、中には心筋梗塞や脳卒中など命に関わるものもあります。そのため、高血圧と診断されたら重症度に応じた治療法で、しっかり治療することが必要です。

Ⅰ度とⅡ度の治療法は?

Ⅰ度とⅡ度の治療法は?

編集部

軽症とされるⅠ度高血圧では、どんな治療をおこなうのですか?

百瀬先生

高血圧は、動脈硬化などのリスクを高める重要な要因であるため、まずは塩分を控える、肥満の場合には体重を減らす、運動を取り入れるほか、生活習慣の改善が基本になります。通常は半年ほど生活習慣を見直して血圧の変化を確認しますが、それでも数値が十分に下がらない場合は薬による治療を検討します。

編集部

生活習慣を見直すだけでは、治らないことがあるのですね。

百瀬先生

はい。高血圧には遺伝的な要素もあり、年齢を重ねると生活習慣だけでは改善しにくいこともあります。

編集部

Ⅱ度高血圧の場合、薬が必要ですか?

百瀬先生

そうですね。生活習慣の見直しに加えて、降圧薬の使用が検討されます。代表的な薬でいうとACE阻害薬、ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)、カルシウム拮抗薬、利尿薬があります。まずは1種類の薬から始め、コントロールが難しい場合には、作用機序が異なる薬を併用していきます。

編集部

薬は一生飲み続けるのでしょうか?

百瀬先生

必ずしもそうではありません。生活習慣が改善し、安定して血圧が正常化すれば、医師の判断で減量・中止できるケースもあります。ただし、自己判断で中止するのは危険です。

編集部

「高血圧の薬は、一生飲み続けなければいけない」と思っていました。

百瀬先生

初期の高血圧では、季節によって血圧が変動する人もいて、医師の判断により一時的に薬を中止することもあります。また、肥満の改善や減量によって血圧が安定し、薬が不要になるケースも。さらには、睡眠時無呼吸症候群の治療をおこなうことで血圧が正常化する人もいます。このように、原因やリスクを改善することで、薬に頼らず血圧をコントロールできる可能性もあるのです。

編集部

食事をする際、特に気をつけた方がいいポイントを教えてください。

百瀬先生

塩分だけでなく、カリウム(野菜・果物)を多く摂取すると血圧を下げる効果があります。インスタント食品や外食は、塩分が多いため注意しましょう。特に、肥満には要注意です。あとは、糖質や炭水化物の取り過ぎにも気をつけましょう。

配信元: Medical DOC

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