Ⅲ度の治療法は? 予防策は?
編集部
Ⅲ度高血圧では、どのような治療が必要ですか?
百瀬先生
Ⅲ度は、臓器障害を伴う危険な段階であるため、すぐに薬物療法を開始します。複数の降圧薬を併用しながら、短期間で安全に血圧を下げます。
編集部
薬を飲んでも血圧が下がらない場合もありますか?
百瀬先生
もちろんあります。血圧を下げる薬を3種類以上服用しても目標値まで血圧が下がらない状態を「治療抵抗性高血圧」と呼びます。治療抵抗性高血圧の場合、塩分摂取や服薬のタイミング、睡眠の質、ほかの病気(睡眠時無呼吸症候群など)が関係しているケースもあるため、原因を精査しながら使用する薬を再検討したり、生活習慣を見直したりすることが大切です。
編集部
高血圧予備軍の場合、何をすればいいでしょうか?
百瀬先生
高血圧予備軍の段階では、まず生活習慣の改善をおこなうことが大事です。同時に、定期的に血圧の変化をチェックしましょう。毎日測る必要はありませんが、週に1回ほど測定し、記録をつけておくと傾向がわかります。血圧は体調や季節、ストレスなどでも変わるため、継続的な観察が早期発見と予防につながります。
編集部
高血圧を予防するために、今日からできることはありますか?
百瀬先生
まずは、家庭で血圧を測る習慣をつけることですね。あとは塩分を控えた食事、十分な睡眠、ストレスの軽減、週150分程度のウォーキングが効果的です。特に、「体重を1kg減らすだけで血圧が約1mmHg下がる」といわれていますから、適正体重の維持に努めましょう。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
百瀬先生
高血圧をきちんと治療することは、動脈硬化や血管の老化防止に役立ちます。血管を若く保つことにより、心臓や脳の病気が予防され、結果的に長生きや健康寿命の延伸にもつながるのです。特に、「健診で血圧が高いと指摘された」「家族に血圧の高い人がいる」という場合には、血圧コントロールに気をつけましょう。
編集部まとめ
血圧をコントロールし、動脈硬化を防ぐことで、心臓や脳の病気を遠ざけることができます。日々の血圧管理が、健康で長生きするための何よりの近道になるということを、普段から意識しながら生活していきたいですね。

