この選択は「逃げ」ではない
さっそく、引っ越しと転校・転園の手続きを開始する。下の子も園が変わることを嫌がらなかったのでよかった。幸先の良いスタートの中、次に住む家を探した。
引っ越し先の町の物件は少なく、しっくりくるものがなかなか見つからない。そしてやっと見つけたのが、現在住んでいる家だ。2階建ての一軒家をリノベーションしたもので、庭もついている。学校や駅からも近いので、条件が1番よかった。夫と笑顔を交わす。
夫「ここでまた始めよう」
奈々子「そうね」
引っ越しの前、偶然会った真緒さんに引っ越しを告げると、勝ち誇ったような顔でこう言い放った。
真緒「先生にチクって引っ掻き回して、逃げるんだね」
意地悪く言った彼女は、冷笑の表情で自宅に消える。閉じられた隣家の玄関扉に向け、私は1人つぶやいた。
奈々子「逃げじゃない、前に進むんだよ」
転校も引っ越しも「逃げ」なんかじゃない。新たな1歩のための手段なのだ。きっと彼女には理解できないだろう。
あとがき:「逃げ」ではなく「新たな1歩」
夫の一押しもあり、奈々子は引っ越しを検討しました。そんな彼女の最後の一押しとなったのが、息子の「転校したい」という声でした。購入した戸建てを手放すことは勇気がいりますが、家族と心を1つにできたのなら、大丈夫。奈々子が言うとおり「逃げ」ではなく「新たな1歩」となって、家族の大きな前進となるでしょう。次回、引っ越し後の主人公一家の様子と、残された隣人の結末がわかります。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています。
記事作成: hiiro
(配信元: ママリ)

