隣人トラブルにより中古の賃貸物件に引っ越した主人公一家。子どもたちも転校・転園となりましたが、新たな1歩を踏み出します。
新たな生活がスタート
新しい家で、私はまた大好きな庭いじりを再スタートさせた。隣人からの監視で庭先に出るのが怖くなった私だが、今は違う。隣家には穏やかな老夫婦が住んでいて、心地いい距離間で交流できている。
隣人「うちも遠方に同い年くらいの孫がいるよ。子どもの声はいいね」
我が家の声がうるさくないかと聞いた時も、そんな風に優しく声をかけてくれた。会えば普通に挨拶を返してくれる、常識あるご夫婦だ。
新築から中古となり、賃貸だから内装はそこまで好きにできない。それでも、以前より広くなった庭とのびのびできるプライベート空間が、私の心の傷を徐々に癒していった。
衝撃的な隣人一家の「その後」
引っ越してから半年後。ある日、リビングでスマホを眺める夫が驚いた顔をして話しかけてきた。
夫「おい。この家って、前のところじゃないか?」
奈々子「え?」
彼から差し出されたスマホの中を覗いて、ぎょっとする。そこには地元の火災ニュースが書かれていたのだ。詳細を読むと、住んでいる子どもの火遊びによって引火。被害は隣の家にまで及び、計3軒が焼けたらしい。出火元は全焼で、真緒さんと輪くんの家だった。
奈々子「輪くんの火遊びでってこと?」
夫「そうかもな。周りの2軒は半焼らしいけど、もしまだ住んでたら大変だったな…」
まさかの展開に慄く。あの時、引っ越しの決断をしていなかったら、私たち家族も被害に遭っていたのかもしれない。火事という恐ろしい災害に…。広がる前に住人は全員逃げ出せたと書いてある。不幸中の幸いに、胸をなでおろした。
奈々子「輪くんたち、無事で良かったけど…どうするのかしら」
夫「さあ…今頃困ってるだろうけどな」
夫にスマホを返し、そこでこの会話は終了した。

