私の“平和主義”は、本当に正しかった?
翌朝、尚子から届いたのは、昨日の強気な態度が嘘のような、ひどく狼狽したLINEでした。
『美智、ちょっと待って! 照也さん、本気なの? 防犯カメラなんて聞いてないし……裁判なんて、そんな大げさなことしなくてもいいじゃない。私たち、友達でしょ?』
私は、照也に言われた通り返信しました。
「尚子、私はずっと友だちだと思ってたから、誠意を見せてほしかった。でも、保険の不正請求を勧めたり、私を悪者にするのは、もう友達のすることじゃないよ。これからは、夫を通した話し合いだけにしてください」
観念したのか、数時間後、尚子から照也へ返信が来ました。
「……分かりました。払います。でも、一度に全額は無理です」
照也は一切妥協せず、返済計画を記した合意書を作成しました。
「情に流されるのは簡単だけど、彼女のためにも、自分のしでかしたことの責任は取らせないといけない。それが大人として、そして親としての最低限のルールだからね」
淡々と、しかし確実に外堀を埋めていく夫の姿を見て、私は気づきました。
“平和主義”という言葉の裏で、ただ逃げていただけだったのかもしれない、と。
大切な家族を守るためには、戦わなければならない時がある。
テレビの残骸を片付けながら、私は尚子という「嵐」が去っていくのを静かに感じていました。
あとがき:冷静な夫が示した“本当の守り方”
感情論で逃げ切ろうとする尚子に対し、照也が「論理」という武器で立ち向かう重要な回です。泣き寝入りを「優しさ」と勘違いしていた美智にとって、照也の毅然とした態度は大きな救いとなりました。法的根拠や保険の仕組みを突きつけるシーンは、単なる復讐ではなく、壊された秩序を取り戻すための儀式でもあります。大切なものを守るためには、時に戦う勇気が必要であることが伝わります。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

