視力検査・屈折検査は気球がうまく見えなくても大丈夫?
オートレフラクトメーターによる視力検査で、気球の画像が「なんとなく見えづらい」「最初からぼやけたままはっきりしない」といった経験をされる方もいます。しかし、これは必ずしも異常ではなく、検査の目的や方法を理解していれば不安に感じる必要はありません。ここでは、見えにくい理由や測定への影響について解説します。
オートレフラクトメーターを覗いても気球がぼやけたまま、または見えなかったら?
気球が常にぼやけて見える場合、近視や遠視、乱視などの屈折異常が強い可能性があります。また、白内障など水晶体の濁りがある場合や、眼底疾患などがあると、そもそも画像がうまく網膜上に結像せず、見えにくいこともあります。
瞬きや視線のズレが視力検査・屈折検査に与える影響
検査中に瞬きが多かったり、視線がずれていたりすると、機械が正確な測定を行えないことがあります。特にお子さまや高齢の方など、視線の安定が難しい場合は、何度か測り直しが必要になることもあります。ただし、オートレフには測定誤差を排除する補正機能が搭載されていることが多く、一定の条件下で正確な平均値を導き出す工夫がされています。
「視力検査・オートレフラクトメーター」で見つかる病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「視力検査・オートレフラクトメーター」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
近視・遠視
近視と遠視は、いずれも目のピントが網膜に正しく合わない屈折異常に分類されます。近視では眼球がやや長く、ピントが網膜の手前に合うことで遠くがぼやけて見えます。一方、遠視では眼球が短く、ピントが網膜の後方にずれるため、近くが見えにくくなる傾向があります。主な原因は遺伝や成長過程による目の形状変化ですが、近年ではスマートフォンやタブレットの長時間使用など、生活環境による影響も大きくなっています。治療としては、眼鏡やコンタクトレンズで正しい位置にピントを合わせる矯正法が一般的です。日常生活に支支障を感じるようであれば眼科を受診し、適切な度数の処方を受けることが勧められます。
乱視
乱視は、角膜や水晶体の影響により、光が一点に集中せず複数の焦点ができることで、物がにじんだり、だぶったりして見える状態です。原因の多くは生まれつきの角膜形状のゆがみですが、けがや手術、病気によって後天的に発症することもあります。軽度の乱視であれば気づかないこともありますが、症状が進行すると視界のぼやけ、目の疲れ、頭痛などの不調につながります。矯正には乱視用の眼鏡やトーリックコンタクトレンズが使用され、視力の質を向上させることが可能です。
白内障
白内障は、水晶体が加齢や紫外線、糖尿病などの影響で徐々に濁っていく病気です。濁った水晶体によって光が乱反射し、視界がかすむ、まぶしい、二重に見えるなどの症状が現れます。多くは加齢が原因ですが、ステロイド薬の長期使用や目の外傷、放射線被曝が引き金となることもあります。治療の基本は手術で、水晶体を人工レンズに置き換える眼内レンズ挿入術が行われます。見えにくさが日常生活に影響し始めたら、手術を検討する時期です。自覚症状が進行する前に眼科で定期的な検査を受け、必要に応じて専門医の判断を仰ぎましょう。
緑内障
緑内障は、視神経が障害されて視野が徐々に欠けていく病気で、進行すると失明に至ることもある疾患です。原因としては眼圧の上昇が主に挙げられますが、正常眼圧でも発症するタイプも存在します。発症初期は自覚症状が少なく、気づかないまま進行するケースが多いです。視野の一部が欠ける、ぼやける、急な視力低下を感じたときは注意が必要です。治療は主に眼圧を下げる点眼薬が中心で、場合によってはレーザーや手術による治療も検討されます。
黄斑変性症
黄斑変性症は、網膜の中心にある黄斑が障害を受け、視界の中心がゆがんだり暗くなったりする病気です。加齢黄斑変性が代表的で、高齢者に多く見られるほか、喫煙や高脂血症などの生活習慣もリスク因子とされています。発症すると、文字がゆがんで見える、中心が暗くなるといった症状が出現し、進行すると読書や人の顔の識別が困難になることもあります。治療は抗VEGF薬の注射やレーザー治療が行われますが、早期発見が重要です。 見え方に異常を感じたら速やかに眼科を受診し、OCT(光干渉断層計)などによる精密検査を受けることが勧められます。

