便秘が続く時に疑う病気・疾患
機能性の便秘
特定の病気が原因ではなく、大腸の機能的な問題によって起こる便秘です。食物繊維や水分の不足、運動不足などが原因で腸の動きが鈍くなる「弛緩性便秘」や、ストレスで自律神経が乱れ、腸がけいれんして便がスムーズに運ばれなくなる「けいれん性便秘」などがあります。生活習慣の見直しで改善することも多いですが、症状が辛い場合は医療機関で相談しましょう。
便秘型過敏性腸症候群
過敏性腸症候群は、ストレスや自律神経の乱れ、腸内フローラの変化、感染性腸炎などが原因で腸の働きに異常が起こる病気です。腹痛を伴う便秘や下痢が主な症状で、下痢が多い下痢型と便秘が多い便秘型、便秘と下痢を繰り返す混合型があります。大腸内視鏡検査などを行っても、腸に炎症や潰瘍といった目に見える異常が見つからないのが特徴です。食生活や生活習慣の改善や必要時は薬物療法で症状をコントロールしていきます。気になる症状があれば、消化器内科や心療内科に相談しましょう。
腸管が狭くなった大腸がん
大腸がんの原発巣が進行し、腸管の内腔を塞いでしまうことで発生します。これは、Stage Ⅱ〜IV大腸がんなど、進行期で見られる症状です。閉塞気味の場合は、ステント治療や人工肛門造設を含む外科手術が選択肢となります。薬物療法の適応となる患者に対しては、原発巣切除をせず全身薬物療法を行う方針も検討されますが、閉塞症状が制御困難な場合は切除が行われます。便通が急に途絶え、腹痛や嘔吐を伴う場合、または排便困難が継続し、QOLが著しく低下している場合は、消化器内科を受診しましょう。画像検査や大腸カメラなどの検査を行い、病気の評価が必要です。
「大腸がんと便秘」についてよくある質問
ここまで大腸がんと便秘について紹介しました。ここでは「大腸がんと便秘」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
大腸がんを発症すると便が出にくいなどの症状は現れますか?
齋藤 雄佑 医師
はい、現れることがあります。大腸がんが大きくなると、便の通り道である大腸の内側が狭くなってしまいます。そのため、便がスムーズに通過できなくなり、便が出にくい、便が細くなる、残便感があるといった症状が現れることが少なくありません。特に、肛門に近い直腸やS状結腸にがんができた場合に、こうした症状が出やすいと考えられています。ただし、これらの症状はがん以外の原因でも起こりますので、気になる症状が続く場合は専門医にご相談ください。

