●プライバシー権の侵害が認められる可能性
──民事上の責任はどうでしょうか。
民事上の責任については、ママ友の名誉やプライバシーを不当に侵害したとして、不法行為(民法709条)が成立する可能性がある程度高いといえます。
不倫自体は決して褒められる行為ではないとしても、「他人に知られたくない私生活上の情報」であることに変わりはなく、それを不必要に配偶者に知らせる行為は、法的な保護に値するプライバシーの侵害と判断される可能性があります。
──ママ友の「犯人探し」によって送信者が特定されると、どのような展開が考えられますか。
内容証明などを通じて慰謝料を求められ、ときには裁判で被告としての対応を迫られる可能性も出てきます。
実際に、不倫した配偶者の親族に対し、不倫に関する手紙を送付した行為が名誉権ないしはプライバシー権を侵害する不法行為と認定して慰謝料の支払いを命じた裁判例も複数あります(東京地方裁判所令和2年2月10日判決等)。
●結論…このような行為はしないほうがいい
不倫写真をママ友の夫に送りつけるのは、結果として自分自身の生活や財産を脅かす可能性のある危険な行為とも言えます。法的な観点からは、感情にまかせた不必要な行為は控えることが賢明な判断です。
【取材協力弁護士】
澤藤 亮介(さわふじ・りょうすけ)弁護士
東京弁護士会所属。2003年弁護士登録。2010年に新宿(東京)キーウェスト法律事務所を設立後、離婚、男女問題、相続などを中心に取り扱い、2024年2月から現在の法律事務所でパートナー弁護士として勤務。自身がApple製品全般を好きなこともあり、ITをフル活用し業務の効率化を図っている。日経BP社『iPadで行こう!』などにも寄稿。ご相談のご予約は、web上のカレンダーで空き状況をご確認いただきつつweb上で完結することができます。
事務所名:向陽法律事務所
事務所URL:https://www.keywest-law.com

