「別居する」「離婚する」と、"するする詐欺"でグチばかりをこぼしていた、美優。この件には「関わらない」と宣言した、佳子だったが、なんと悟の方から「離婚する」という決断が下され…。
夫側に限界が来る時…
美優さんが、アレコレと言い訳をして、今後の関係性をうやむやにしていた中、決断を下したのは、「夫側」の悟さんでした。
私がこの問題を静観すると決めてから、一か月もたっていませんでした。
「俺、美優と離婚しようと思う。らちが明かないから、美優のお父さんにも連絡した」
そう、悟さんから連絡がきたと、瑠衣人から聞いた瞬間、「ああ、悟さんに限界が来たんだな」と理解しました。
それも、「美優さんのお父さんにも伝えた」というのですから、本気でおわらせるつもりだったようです。
義父からの説得(悟視点の話)
「お義父さん…自分が不甲斐ないばかりに、このような決断となってしまったこと、謝罪いたします」
もう、限界だったー。
「彼女を幸せにしたい」と思って結婚したはずで、「何があっても大丈夫」だと信じてうたがわなかったのに…。一度、崩れてしまったものを修復することが、俺にはできなかった。
「突然のことにおどろいたよ。どういうことだ」
「悟がだらしないから…私が注意して。そしたら逆ギレ…で、けんかばっかりの毎日だからいやになったんでしょ」
「こういう判断をすることしかできなかった僕に、責任があると思います。言い訳をする気もありません。ただ、本当に罵倒されることは覚悟の上で、僕たちの離婚を認めていただきたいです」
「2人で話し合った結果か?」
「別に話すまでもなかったし」
「ならどうして、お前は不服そうなんだ…美優」
「ムカつくから!そもそも、悟から離婚切り出したみたいな感じ出してるけど、私の方がずっと言ってたからね!離婚したいって!」
「何だって?それは事実か」
美優はこの確認の意味を理解していなかったようだ。
「当たり前でしょ!!」
「…当たり前だ?何が当たり前だ!!」
「痛っ!!」
お義父さんは、美優のほおを平手打ちしました。
突然、大声をあげながら娘をぶつ義父の姿に、おどろいて硬直してしまった。
「離婚したいなんて…!軽々しく、おどし文句のように言うもんじゃないだろうが!!離婚したい離婚したいと言われ続けてみろ…お前は、悟さんの気持ちを考えたのか!」
「考えたってわからない!こんな人のことなんて!!」
お義父さんは、涙を流す美優の横で、頭を下げて謝罪してくれた。申し訳なさそうな顔でうつむく義父を見ながら、それでも変わることのない気持ちを再確認した。

