翌朝、車中泊で憔悴した恭司が謝罪。実家や友人からも突き放され、居場所を失った彼は、なおに敬語で平謝りする。主導権を握ったなおは厳しい条件を突きつけ、赤ちゃんを主役とした新しい生活への一歩を踏み出す。
翌朝。そこには憔悴しきった夫の姿が
翌朝。 嵐は去り、雲の間から冬の澄んだ太陽の光が差し込んでいました。私が起きてしばらくするとインターホンが鳴りました。玄関の前には夫がいます。私が玄関のチェーンを外し、ドアを開けると、そこには憔悴しきった様子の恭司が立っていました。
服は湿り、髪はボサボサ。 昨夜の勢いはどこへやら、彼は床を見つめたまま動こうとしません。
「……おはよう。酔いは覚めたの?」
私が努めて明るく声をかけると、彼はビクッと肩を揺らしました。
素直に謝罪をした夫
「……ごめん」
「何が?」
「……全部。門限守らなかったことも、電話で暴言吐いたことも」
恭司の態度がここまで変わったのには、経緯があるようです。恭司はゆっくり語りはじめました。
「あの後、実家に泊めてもらおうと思って歩いて行ったんだよ。あの雨の中。でも、玄関先で追い返された。『妊娠したなおさんを置いて飲み歩いて何やってるんだ』って…。
それで友達にも電話したんだけど、みんな家族がいるから急には無理だって。みんな、家族の都合や気持ちを優先してるんだよな…」
彼はリビングに入ると、私が用意した温かいお茶を一気に飲み干しました。
「なお……俺、自分がどれだけ酷いことしてたか、やっと気づいたんだよ。ごめん…」

