私が思いついた名案
帰り道、車の中で落ち込む敦朗と義父…。しかし、私は窓の外をながめながら、あることに気づきました。
「お義母さん…家の中の物を"捨てる"のは、身をもぎ取られるくらいイヤなことなのよね?」
後部座席の節子さんは、頑なな表情でうなずきました。
「あたりまえでしょ。全部、私の思い出なの…。それを"ゴミ"だなんて、私の人生を否定しているのと同じよ」
私は、その言葉を逆手に取ることにしました。
「じゃあ……お義母さん。家の中にはさわりません。でも、お庭の雑草と、エアコンの中のお掃除だけ、プロの業者さんにお願いしてもいいかしら? 新をつれて遊びに行くとき、どうしてもエアコンのホコリで新が咳が出ちゃうの。庭の草も、虫が新を刺したら大変でしょ?」
「…新くんが咳をしちゃうのはかわいそうね。それなら……いいわよ。お庭や機械の中なら、私の持ち物は一つもへらないものね」
確信しました。
真正面から「捨てろ」「片付けろ」と言うから、反発を招くのです。彼女の「所有権」を侵さない聖域…つまり、「家の構造自体」や「外側」から、少しずつ「プロの手による管理」という状態になれさせていくしかないのだと。
私は、静かに反撃の計画を練り始めました。
あとがき:「正論」が通じない相手への次なる一手
「病気じゃないなら、ただのワガママなの?」という絶望感。
ですが、ここからが春子さんの真骨頂です。真正面からぶつかって疲弊するのではなく、感情的なバトルを捨て、戦略的なアプローチへと切り替える姿には、現代を生きる女性としてのしなやかな強さを感じます。彼女の静かな反撃の狼煙に、期待がふくらみます。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

