覚悟を決めて本音を伝える
埒が明かないと思ったのか、再び着信がありました。私は覚悟を決めて通話ボタンを押しました。
「私ね、今までずっと我慢して言わなかったけど、頼子ちゃんは自分のことしか考えてないよね。友達だからって全部相手が思う通りになるわけじゃないんだよ。」
私は勇気を出して本音を伝えました。
「え?そんなことないけど。」
「じゃあ、今までガソリン代のこと気にしてくれたことあった?ねこちゃんパンだってきっちりお金払って、それで終わりなの?私の労力とか、そういうものを考えてくれたことってあった?」
「パンはちゃんとお金払ったじゃん、何が不満なの?毎回何かお礼しろってこと?それこそ自分勝手すぎない?」
頼子ちゃんは、相手に対して配慮がなさすぎることに対して無自覚だったことがよく分かります。
「そういうことじゃないよ。お礼がほしいんじゃなくて、配慮が足りないんじゃないのかなって思っているんだよ。きっと頼子ちゃんの価値観だよね。でもそれは私の思う友人関係じゃない。少なくとも、嫌な思いをしたよ。お互いそういうところの価値観が違うのに、仲良くするのは難しいと思わない?」
電話で、喧嘩別れ、という感じではないけど、今後の付き合い方についてきちんと伝えることができました。正直緊張で心臓がどくどくうるさかったけど、それ以上に胸のつかえがスッと取れていくのを感じていたのです。
「冴子、よく言ったな。お疲れ様」
拓哉が淹れてくれたコーヒーの香りが、いつもよりずっと心に染みました。引っ越しまで、あと1か月。 私の「断捨離」は、家具や荷物よりも先に、人間関係から始まりました。
あとがき:「友達」という名の呪縛を解く勇気
「友達でしょ?」という言葉は、本来温かいもの。しかし、それを免罪符にして相手を振り回すのはただの依存です。冴子さんが電話で震えながらも伝えた一言一言は、これまで溜め込んできた読者の鬱憤を代弁してくれるようでした。緊張で心臓が鳴る中での絶縁宣言は、自分自身を大切にするための第一歩となりました。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

