アトピー咳嗽の検査と診断、治療法

アトピー咳嗽が疑われるときに行われる検査方法を教えてください
まず、咳が続く原因としてほかの病気が隠れていないかを確認します。胸部レントゲン検査で肺炎、結核、腫瘍などの所見がないかをみます。あわせて呼吸機能検査を行い、空気の通り道に狭さがないかを確認します。必要に応じて、呼気の検査や採血でアレルギーに関係する項目を調べることもあります。また、服用中の薬や鼻症状、胸やけの有無を確認し、薬剤性の咳や後鼻漏、胃食道逆流の可能性も確認します。
アトピー咳嗽はどのような基準で診断されますか?
診断は、症状の経過と検査結果を組み合わせて行います。乾いた咳が続いていること、胸部レントゲンや呼吸機能検査で大きな異常がないこと、喘鳴や強い息苦しさが前面に出ていないことが判断材料です。加えて、アレルギー体質に関する情報も参考になります。もう一つの手がかりは治療への反応で、抗ヒスタミン薬などを用いたときに咳が軽くなるかを確認します。単一の検査で決めるのではなく、ほかの原因を除外しながら総合的に判断します。
アトピー咳嗽の病院での治療法を教えてください
治療の中心は、アレルギー反応に関わる働きを抑える薬です。まず抗ヒスタミン薬を用いて、気道の表面で起きている炎症の影響を和らげ、咳が出やすい状態を改善します。鼻炎を伴っている場合は、鼻づまりが咳を誘発していることがあるため、ロイコトリエン受容体拮抗薬やステロイド点鼻薬などで鼻の症状も同時に治療を行います。また、咳が長引く場合や内服だけでは改善が乏しい場合には、気道の炎症を抑える目的で吸入ステロイド薬が使われることがあります。
アトピー咳嗽の治療中に気を付けることを教えてください
自己判断で薬を中断しないことが重要です。咳が軽くなっても、早くやめるとぶり返すことがあります。受診時には、いつ頃から楽になったか、再燃した場面があるかを伝えると調整が進みやすくなります。生活面での注意点は、たばこの煙や強い香りを避け、冷たい空気にあたる場面ではマスクなどで刺激を減らします。睡眠を妨げる咳が続く場合や、咳の性質が変わってきた場合は、治療の見直しが必要になるかもしれないため病院へ相談しましょう。
編集部まとめ

アトピー咳嗽は、乾いた咳だけが長く続くことを特徴とする病気です。発熱や痰、息苦しさを伴わないため、風邪が長引いている状態と受け取られやすく、受診のタイミングが遅れることもあります。背景にはアレルギー体質が関係しており、気道が狭くなるのではなく、咳に関わる神経が過敏になることで症状が続くと考えられています。
検査では明らかな異常がみつからないことが多く、診断は症状の経過や治療への反応を踏まえて行われます。抗ヒスタミン薬などの抗アレルギー薬で咳が和らぐ場合には、アトピー咳嗽が疑われます。咳が続くと、筋肉痛や睡眠不足、生活の質の低下につながることもあるため、軽い症状であっても放置しないことが大切です。咳が長引いている場合には、原因を整理し、適切な治療につなげることで改善が期待できます。気になる症状が続くときは、早めに医療機関で相談してみましょう。
参考文献
『症状別診療ガイド咳の診かた本当のトコロ』(日本医事新報)『遷延性咳嗽と慢性咳嗽の原因疾患』(日本薬理学雑誌)
『アトピー咳嗽・咳喘息・喘息』(吹田市医師会)

