●少しずつ広がる「赤ちゃんポスト」
生まれたばかりの赤ちゃんが殺されたり、遺棄されたりする事件は全国で起きており、産んだ母親が逮捕・起訴されるケースも少なくない。
背景には、望まない妊娠に直面した女性が、誰にも相談できないまま出産に至る「孤立出産」の問題がある。
こうした事件を防ぎ、母子の命を救うため、親が育てられない赤ちゃんを匿名で受け入れる「赤ちゃんポスト」の取り組みは日本でも少しずつ広がっている。
最初に取り組みを始めたのは熊本市の慈恵病院で、「こうのとりのゆりかご」という名称で運営されている。
2025年3月末には、東京都墨田区の賛育会病院が「ベビーバスケット」として活動を始めた。
また、大阪では、国内3カ所目となる赤ちゃんポストとして、泉佐野市が行政として初めて取り組もうとしている。

●事件現場からポストまで徒歩約20分
今回有罪判決を受けた女性は、東京都内に初めて赤ちゃんポストが設置される約20日前に出産していた。
事件現場となったホテルや風俗店の待機所から、赤ちゃんポストがある病院までは、歩いて20分ほどの距離だった。
しかし、女性は出産後もSOSを発することができないまま、我が子の遺体を切断して隠すという行動に至った。

